映画「亜人」

カテゴリー:  Entertainment  タグ:  ajin films

原作との違い

映画「亜人」を見ました。 「実写できるのか?」と思っていたので、ちょっと疑心暗鬼で見てしました。

原作との違いは、永井が厚生労働省に拉致されるまではバッサリ削除されていて 施設に捕まっている永井を佐藤が救助に来るところから始まります。

上映時間が限られている映画としては仕方ないチョイスだと思いますが、 おかげで永井が亜人となって捕まるまでの幼馴染の海斗との1巻のくだりバッサリ カットされています。確かに1巻とそれ以降で永井の性格が微妙に違和感があるのは 確かですが、海斗とのくだりで原作では永井の2面性がうまく表現されれていたので残念です。

仲間の亜人、中野君もバッサリ割愛されていました。それに戸崎との共同戦線においては 傭兵たちとの交流も少し描かれるのですが、端折りすぎてて唐突な感じはぬぐえません。

ただ、映像化は無理かなと思っていた、旅客機をビルに突入させるシーンもしっかり 再現されていて「日本映画もなかなかだな」と思いました。

制限の中では

上映時間、まだ連載が続いている原作などいろんな制約の中で、一本の映画として まとめると考えるとなかなか良い作品だったのではないかと思います。

キャスティングも考えられる限りベストだと思います。

個人的には、特に永井の妹 永井慧理子役で出演していた 浜辺美波さん。原作ではそこまで印象に残り ませんが、映画ではなかなかに印象的です。 「崖っぷちホテル」では、天性の味覚を持ったシェフ 鳳来ハル役で出演しており、その 天真爛漫な役柄が異才のキャストの中でも際立っているように思います。

一点だけ 、変なYoutuberが出てきたのにはがっかりしました。

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Riu オリジナル マネークリップ

カテゴリー:  Gadget  タグ:  wallet

財布を捨てよう

財布の整理がどうも苦手です。 整理しても見る間に、小銭やレシートで膨らんでしまいます。なんだかわからない 会員カードみたいなものもどんどん増えていきます。

長財布を使っているのですが、見るも無様に膨らんでいます。

もう、これは何かを収納するところが有る限り、私は絶対に何かを入れてしまう のだと悟りました。スマートに生きるには、この無様な財布を捨てるしかありません。

幸い、KickStarterで小物が入るカード入れを手に入れたので、普段使うカードの類は カード入れに入れてしまえば整理できそうです。

で、財布を捨てて、マネークリップ にしました。

Riuオリジナル マネークリップ

RIU マネークリップ

Riu マネークリップ

visionary scheme Riu という所のマネークリップ を買いました。

特にこだわりがったわけでありませんが、大抵マネークリップ というと真鍮なのですが 、こちらは真鍮、銅、洋白と素材ごとにいくつかマネークリップ がありました。

キーホルダーを銅製にしたので、こちらも揃えようかと銅でできたマネークリップ にしました。

工房?の方のInstagramを見たら、こんな写真が! もしかして私の注文かな。

SmugMugによるFlick!買収

カテゴリー:  Tech  タグ:  flickr smugmug

Smugmugへの移行

私は、昨年末から SmugMug を使い始めました。

昨年末の記事 でも書いたように 、昨年私のYahoo.com のアカウントとFlickr!の連携が切れてしまっていたのを機に、 Flickr!のサービス自体も

米国Yahoo! だっていつまで存続するかわからない状態

と判断して、SmugMugに移行したのでした。

今回 SmugMugによるFlickr買収が発表されました。

Flickr買収

まだあまり情報がありませんが、サイトのFAQを見ると以下のようなことがわかります。

  • 当面それぞれのサービスは統合されるということはなく、それぞれ独立した サービスとして継続される。

  • 従って、現行ユーザーはそのままユーザーに変更はなく継続して使用できる。

  • 将来的には Flickrの写真をSmugMugに移行できるようする

  • Flickrの利用プランはフリープランも含めて今回は変更はない(将来は不明)

基本的に今回はサービス自体はそれぞれ変更はないようです。また、現時点で発表 できるような統合や機能面で変更も計画がないようです。

個人的には登場当時の熱い時期にユーザーだったFlickrの方が思い入れが強いですが、 今回の買収を受けてやはりユーザーはSmugMugに移行するか別のサービスに徐々に 移っていくんだろうなと思います。SmugMug自体も2つの同じようなサービスを いつまでも並行してオペレーションしていくとは思えませんから。

STI エキゾーストキットを装着

カテゴリー:  Automotive  タグ:  subaru wrx

装着

跳ね石でマフラーが痛んでいたので、思い切って STI エキゾーストキット を装着してもらいました。ディーラーでお客様感謝デーだったので、15%割引です。工賃や 必要なその他のパーツ含めて22万程度でした。

STIエキゾーストキット

STI エキゾーストキット

サードパーティのも考えました。が、音が大きかったりして車検通らないとか 面倒なので、STIならディーラーでなんとかなるのかなと期待して割高ですが、 STIの物にしました。

STIエキゾーストキットの外観

STIエキゾーストキット

STIエキゾーストキット

見た目は標準マフラーでも結構よいなと思っていたのですが、 STIエキゾーストキットを装着した愛車をこうして後ろから見るとやっぱり迫力が 違います。結構大きなマフラーに感じますね。

STIエキゾーストキット クローズアップ

STI エキゾーストキット クローズアップ

テールエンドはスラッシュカットされており、マフラー内部が見えますがそこにメッシュ が入っておりいい感じです。太鼓部分の出来は、この価格のマフラーにしては 雑な印象があります。

STIエキゾーストキット サイド

STI エキゾーストキット サイド

横から見たところです。

STIのロゴが入っており、上品に仕上がっています。リアのバンパーを一部カットした と言っていたので、マフラーの口径の割に地面とは余裕があるので安心です。

STIエキゾーストキットで走りは変わるか

STIの製品ページ を見ると以下のように解説されています。

アクセル操作に対するエンジンレスポンスを鋭敏にするために背圧を40%以上低減し、 発進時や低速コーナーからの立ち上がりで違いがわかる加速性能向上を図っています。

まだ数時間運転しただけですが、確かに抜けは良くなっているように思います。 4,000rpm辺りからの吹け上がりや、シフトダウンの時のブリッキングの回転の上がり 方は以前よりも鋭くなっているように感じます。2,000rpm辺りからトルクも上がった ような感覚です。

その代わりにアイドリングから1,000rpm前後の発進時に使う回転域で 一瞬トルクの谷みたいにトルクが出ない領域があります。慣れれば問題 なさそうですが、少し発進時に気を使います。

STIエキゾーストキットの音は?

センターからマフラーを付け替えたのは、以前に乗っていたレガシィの時です。 その時は柿本改のマフラーだったのですが、これはもう低音から結構な音量で なっていました。

こちらのSTIエキゾーストは、そういう意味では標準マフター+α程度です。

アイドリングは多少大きく感じますが、エンジンが温まると低音が治って それほど大きく感じません。

4,000rpm以下で流していると、なるほど標準マフラーより乾いた感じのいい音 です。音量も少し大きくなってます。が、運転しているから感じるレベルで 、音量自体は標準マフラーすごく大きくなっているということもありません。 例えば、あなたが家族に内緒でこのマフラーに買い替えても、 おそらく家族は気づかないでしょう。

4,000rpmより上になると、外でどう聞こえているかわかりませんが、WRXに 乗っているとエンジン音の方が大きく、マフラーの音などわからなくなります。

STIのマフラーは相対的に割高なので、もう少しだけ存在感を出して欲しかった ですね。

10年ぶり、egword universal 2リリース

カテゴリー:  Tech  タグ:  egword mac

10年ぶりのegword universal 2 リリース

egword universal2 が物書堂よりリリースされました。

egword は初代Macが発売された1984年から販売されていた Mac向けの ワープロソフトです。エルゴソフトで販売されていました 2007年のegword universal2 のリリースを最後に販売を中止し Mac向けアプリから撤退していました。

その後、一部のegwordの開発者が独立する形で物書堂が設立され、 egwordの かな漢字変換エンジンの egbridgeをベースにした「かわせみ」が販売されて いましたが、 egword自体は10年間リリースされることはありませんでした。

縦書きや原稿用紙での執筆ができるワープロが今ではほとんどないので、ずっと 使い続けているユーザーも多かったようです。

そんな中、物書堂から昨年開発宣言がなされβ版の リリースが続いていました。

そして、ついにこの3月にリリースされました。

製品名は変わらず "egword universal2" です。

古くからの製品ですが、2007年の最後のリリースで COCOA対応していたので 基本的にはそれ以降のmacOSでも稼動できていました。ところが、昨年リリースされた macOS High Sierraで一部非互換があったらしく動作しなくなっていました。

判明した時点で物書堂から「 egシリーズの開発資産取得のお知らせ 」なる発表がありました。

日本語ワープロソフト「egword Universal」につきましては、2007年10月にリリースされた最終バージョン(2.0.2)が現在の mac OS でも動作するため、多くの方が利用されていますが、次期 mac OS では利用できなくなる恐れがあります。

物書堂は、取締役を含むメンバー全員が、株式会社エルゴソフトでegシリーズの開発に携わっていた経緯から、ソースコードを取得して改修を行うことで、今後も引き続き「egword Universal」をご愛用いただきたいと考えています。

という経緯から元の会社から「egword Universal」と「egbridge Universal」 のソースコードなどの開発資産を取得し対応に乗り出したというわけです。

軽快なegword universal2

基本的なワープロを仕事以外では使わないのですが、まぁ、このような経緯を 知ってしまうとお布施として買いたくなり購入しました。

ちなみに2018年4月末までは半額キャンペーンをやっています。

ちょっと触ったところ、基本的な機能は以前のものと変わっていないようです。 ただし、egbridge は添付されていません。 mac標準のかな漢字変換を使えますが、当時の雰囲気を再現したい方は「かわせみ2」 を購入するとよいでしょう。

動作も安定しており、エディタかと思えるくらい軽快です。縦書きモード など特殊な機能を使っても標準のかな漢字変換でも問題なく動作しています。

個人的にはあまり使う機会がないと思いますが、原稿用紙や縦書きなど 古めかしいフォーマットを使用しなければならない方は是非!

Microsoft Wordなどより幸せになれます。

日本酒の吟醸香 球磨焼酎「吟香鳥飼」

カテゴリー:   タグ:  drink sake

初めは半信半疑だったのですが、鳥飼酒造の日本酒の吟醸香の香る焼酎「吟香鳥飼」を飲んでみました。

鳥飼酒造について

鳥飼酒造は熊本で400年続く蔵らしいです。

その酒造りとして、以下の3つを信条としているとのこと。

  1. 伝統的手法による事

  2. オリジナルである事

  3. 飲まれる皆様の支持を得る事

そしてこの鳥飼酒造の特徴は吟醸麹(58%に磨かれた米)と香りとのことです。

「吟香鳥飼」とは

今回購入した「吟香鳥飼」は分類としては米焼酎ですが、日本酒のような吟醸香が 特徴です。

香りをかいだ瞬間、このお酒が焼酎なのか日本酒なのか分からないくらい、フルーティ で華やかな香りがします。

焼酎で酒粕を利用して同じような香り出すものもありますが、この「吟香鳥飼」は 不自然な感じもなく、本当に美味しい日本酒のような香りです。

度数は25度ですから、焼酎としてもそれほど強いという訳でもなく、ロックで 冷やしていただくと、冷酒のようなすっきり感と強めのアルコールからくる甘み でなんとも言えず美味しいです。

開栓後は栓をきっちりしめて冷蔵庫で保管とありましたが、冷やしてそのまま飲むと 美味しい日本酒としか感じられず、つい杯が進み開けてしまいました。

美味しい。

Markdown + Pandoc で仕事のドキュメンテーションを乗り切る

カテゴリー:  Tech  タグ:  markdown pandoc

最近、仕事でもMarkdown記法でドキュメンテーションを済ませてしまうことが多くなりました。 仕事で使う場合のちょっとした工夫をまとめました。

Markdownでプレゼンテーション

プレゼンテーション資料を作るのにMicrosoft PowerPointを立ち上げるのも面倒 なので、Markdownでさっと書けるとよいかなと思い色々探してみました。

以前は Deckset と言うMac専用アプリを使用してい ました。現在 MacのApp Storeから撤退したようですし、Mac専用ということでファイル の共有に困りそうです。

そんな時見つけたのが Marp です。

Marp

Marp

Markdownでプレゼンテーション資料がサクッと作成できます。

Decksetと比較して優れているなと思った点は、以下の3点です。

  1. MacだけでなくWindows/Linuxもサポートしている

  2. エディタを内蔵している

  3. プレゼンテーションだけでなく、通常のMarkdownのレンダラーとしても使える

逆にまだDecksetに及んでいないなと思う点は、

  1. 細かいカスタマイズができない

  2. 提供されているテーマが少ない

唯一、文章量によって適当にフォントサイズなどを調整して1ページに収めてくれるDeckSet の機能は欲しいなと思いましたが、この手のツールで作るプレゼンは内部会議など それほど見た目にこだわっている訳ではないのであまりテーマやカスタマイズは大きな 問題にならないと思います。マルチプラットフォームをサポートしており無料ソフト なので多くの相手と共有できるメリットは大きいと思います。

Pandocで Markdownを扱えないバカへの対応

仕事でやっていると、「Microsoft Officeが世の中のスタンダードである」とか 技術者なのに「Markdownって何? マークアップ言語でしょ?」というバカと 時々遭遇します。

そういう時、資料自体はMarkdownでサクッと作成してそいつに見せる時だけ 適当に体裁を整えてやり過ごしたいものです。

そういう場合は、多くの文書形式を変換できる pandoc を使いましょう。

Macの場合はHomebrewが入っていれば、 brew install pandoc で導入できます。

まず、Markdownをレンダリングできない場合、Marp を導入させるのが早いのですが、そういう人に限ってインストールとかを嫌がります。 HTMLに変換して渡してしまいましょう。

以下の例では github.css というスタイルシートでスタイルを指定して HTML に変換しています。変換じ self-containedというオプションを指定しているので スタイルシートなどHTMLで使用されるリソースもHTMLに埋め込まれて単独で 表示可能なHTMLに変換されます。

$ pandoc document.md -s --self-contained -t html5 \
  --css ./github.css -o document.html

Microsoft Officeバカにも対応可能です。

$ pandoc --print-default-data-file  reference.docx > template.docx
# この間でtemplate.docxをプロジェクト標準のフォーマットに編集する
$ pandoc document.md --reference-doc=./template.docx -o document.docx

上記の例では、Pandocが標準で持っているMicrosoft Wordのテンプレートを template.docx に書き出しています。これを編集して変換時に指定することでプロジェクト標準の フォーマットに従ったWord文書に変換できます。

ここまでやればMarkdownで書いているとはほぼ思われません。

というか、技術者にOfficeとか使わせんなよ。

直列6気筒エンジンの復活

カテゴリー:  Automotive  タグ:  car engine

最近ベンツが直列6気筒エンジンを復活させて話題になっています。

直列6気筒エンジンとは

直列6気筒エンジンとは、その名の通りシリンダー(気筒)が6つ直列に並んだ エンジン形式です。

以前から日本では高級車に搭載されてきました。以前のクラウン、古くはTOYOTA 2000GT、そしてスカイラインやスープラなど高性能・高級な自動車は直列6気筒 を採用しているケースが非常に多い時代がありました。

直列の6気筒で4ストロークのエンジンの場合、120°ごとに1つの気筒が燃焼 工程に入りますが、同時にもう一つの気筒も吸入工程で同じ動きをしています。 そしてこの2つの同じ動きをする気筒が3ペア存在するのが直列6気筒で 前後で振動が相殺されるので、エンジンの振動面で有利です。水平対向6気筒 と共に一次振動・二次振動および偶力振動を完全に打ち消すことができるので、 カウンターウエイトやバランサーなどが必要ありません。

「シルキースムーズ」と例えられるように、これが非常にスムーズな運転 感覚をもたらす結果となっています。高級車に採用されていたのは、その パワーと共にこの上質感のためです。

また、吸排気や熱処理のレイアウトが取りやすくターボ化もしやすいと言われ ています。

なぜ直列6気筒は廃れたか

日本でも高性能車のシンボルのように持てはやされた直列6気筒ですが、 その後廃れていきます。

直列6気筒を搭載していたスカイラインがクラウンも惜しまれながら 直列6気筒の搭載をやめてしまいました。多くの車がV型6気筒に移行 していきます。

理由はパッケージングの変化と安全基準の強化です。

まずはパッケージングの面から。

直列6気筒はどうしても縦方向にエンジンが長くなってします。すると、 エンジンを収めるための縦方向に長いボンネットが必要となります。 昔はこれが高性能車の証でした。しかし現代では居住性の要求の高まり とともにボンネット・スペースへのコンパクト化の要求も高く、 それに見合ったパッケージングが求められます。 従って、直列6気筒のエンジンをボンネットに収めるパッケージング難しく なってきたのです。

また、同じよう室内空間が優先されるため、プロペラシャフトを室内の下に通す必要 がある後輪駆動(FR)から、現代の車は徐々に前輪駆動(FF)に移行してきました。

FRではエンジンは縦置きされプロペラシャフトに接続されますが、FFではエンジンは 横置きされトランスミッションに接続されます。これが縦方向に長い直列6気筒では フロントのサスペンションやホイールハウスと干渉するため搭載はかなり無理があり ます。

このような自動車のパッケージが変わってきたので、大きな直列6気筒より コンパクトなV型6気筒が採用されやすくなりました。

次に安全基準の強化の面からいうと、現代の自動車は衝突時の安全性のために ボンネット部分に「クラッシャブルゾーン」を設ける必要があります。 ただでさえ、直列6気筒だとボンネットに余裕がなくなりがちですが、さらに そこにクラッシャブルゾーンを設けるとなると、FF車ではエンジンを横置きに しFR車では少しでもコンパクトなエンジンをという傾向となります。ここでも 直列6気筒は不利です。

こういう理由から徐々に直列6気筒はよりコンパクトなV型6気筒に置き換わって いきました。直列6気筒を残すのはBMWのみと状況でした。

なぜ直列6気筒は復活するのか

こうした中、ベンツは直列6気筒を復活させたのですが、その理由はなんでしょうか。

それは「ダウンサイジング」の影響です。

まず、「ダウンサイジング」によりこれまでの自動車のヒエラルキーに変化が 生じます。

V型6気筒が担っていた「ちょっといい車」のグレードはダウンサイジングの 波からターボ付きの直列4気筒が担うこととなりました。直列4気筒でターボつきだと 400馬力弱出ている車もあります。日本車をみていると、SUBARUのWRXかホンダの TYPE-Rくらいですが、欧州車を見ると結構ものすごいことになっています。 このようにダウンサイジングでのターボ技術の発達で直列 4気筒で十分にV型6気筒並のパフォーマンスが実現できるようにって置き換わって きました。

そうすると「ちょっといい車」よりも「もっといい車」の世界にもこのダウンサイジング の波は押し寄せます。このグレードの車だとV型8気筒エンジンを採用していたケースが ほとんどです。

このグレードのダウンサイジングの移行先として検討されているのが、直列6気筒 エンジンです。V型8気筒というエンジン形式も非常に振動が少ないエンジンとして 知られています。そうすると2気筒切り取ったV型6気筒エンジンではその上質感が 味わえず問題となります。しかし、同様に非常にシルキーなエンジンとして知られる 直列6気筒であれば同様な上質感を出すことができるのです。

そして、直列6気筒といえばターボとも相性が良いので現代の技術であればV型8気筒 に迫るパフォーマンスを出すことは十分可能です。熱処理の面でも効率が良いので 燃費面からも都合が良いのです。サイズ面では、そもそも「もっといい車」なので ボンネットサイズには余裕があるのと、直列6気筒エンジン自体も電動化技術などに よりエンジン前方のベルト駆動システムなど不要になり全長を短くすることが可能に なっています。

また、エンジン製造の面からも直列6気筒が復活するベースがあります。

BMWが行なっているように「エンジンのモジュラー化」が進んで行くと思われます。 これはもっとも効率が良いと言われてる500ccの気筒を単位として設計し、この 同じボア、ストローク、ピッチの気筒を並べてエンジンにを設計して行く技術で す。これを3つ並べると直列3気筒1,500ccエンジン、4つ並べると直列4気筒2,000cc エンジン、6つ並べると直列6気筒3,000ccエンジンが出来上がります。

ダウンサイジングにより、直列4気筒 -> 直列3気筒、V型6気筒->直列4気筒 が進んで おりどのメーカーも直列3気筒、直列4気筒の需要が多くなっています。より高級なV型 8気筒や10気筒のダウンサイジングは、V型6気筒でなくこれらと同じ部品を共用しコスト を下げながらより設計できる直列6気筒の方が製造面でもメリットがあるのです。

そう考えると国産メーカーは高級車のゾーンはこれからより重要だと思いますが、10年 ほど遅れていますね。

そういえば、悲しいことにスバルも素晴らしかった水平対向6気筒をほぼ捨て去ってますね。

読了『小保方晴子日記』

カテゴリー:  Entertainment  タグ:  books stap

STAP騒動から 4年近く経とうとしていますが、渦中の人であった小保方晴子氏の 日記が出版されたので読んで見ました。

内容について

騒動の 2年後に出版された『あの日』も読んでいたので、 「あれからあの人はどうなっているんだろう」という興味から出版後すぐに 読み始めました。

内容は『婦人公論』に連載されていた当時の日記に加筆して単行本にしたとの ことです。「その後」を期待して読み始めたのですが、2014年末2016年10月 までの日記でちょっと期待と違いました。唯一最後に2018年2月23日として あとがきで撮影の様子などが書かれています。

期待とはちょっと違いましたが、この期間に著者に起こったことを読んでいくと 内容的にはかなり濃厚です。理研からの退職に始まり、理研からの論文費用の 返還要求、告発、博士号の取り消し、手記の出版、NHKの放送内容に対するBPOへの訴え などかなりヘビーです。また、その期間、著者はうつ病を発症しており その様子も克明に書かれています。

日記を読む価値があるか

最初は「いくら騒動の渦中の人が書いたからといって、日記を読む価値があるのか?」 と思いました。しかし、読んでみると、著者の立場で主観的ではありますが、以下の ことを考えさせられます。

  • 理研がNatureへの論文関連費用の変換を著者個人に求めているが、通常の 会社組織では考えられない。おかしいのではないか?

  • STAP細胞の是非はともかく直接は関係ない著者の博士号を早稲田大学による剥奪 は合理性があったのか?

  • 本書を読む限り、早稲田による博士号剥奪は文科省の圧力があったとのこと。 本当であれば、財務省の問題と同じレベルで問題ではないのか?

  • マスメディアによる個人攻撃

自身に起こったこととして短い文章で淡々と書かれており、批判や告発ではなく 感じたことがそのまま書かれていることが逆に読んでいて考えさせられました。

振り返ると、早々にSTAP細胞はES細胞由来と結論した桂勲調査委員会、短期間で「STAP論文に 研究不正がある」と結論づけた石川調査委員会をはじめ、文科省、理研、大学 は意図してかどうか別にしてあるストーリーに沿った幕引きをしたかったのでは? と疑いたくなりました。

何年か後にこの幕引きで用意された「STAP細胞はない」という結論と異なる 結論が実証されたりしたらと思うとゾッとします。 匿名Aによる論文大量不正疑義事件 の事件の顛末を見てると、著者のキャラクターで大騒動になりましたが、学会や 研究機関がもっと深刻な問題を抱えていることがわかります。

そしてそのわかりやすいストーリーに乗って踊ったバカなメディアが騒いでいた のが当時の騒動だったのかと思います。こういう事件が起こるたびに、マスメディアは 個人攻撃に走ります。松本サリン事件から何も変わっていないことに驚きますが、 著者を支えるのも講談社や中央公論社といったメディアであることは皮肉な 現実です。

うつの症状はその対処も克明に書かれているので、そういうケーススタディとして 読んでみるのも良いかもしれません。

日記の中では、著者は小説の執筆にチャレンジしています。ありかもしれませんね。

千葉市の自転車シェアリングの実証実験

カテゴリー:  Trivialities  タグ:  bicycle

千葉市の自転車シェアリングの概要

千葉市のホームページ [CITE01] によると昨年2017年7月に施行した 「千葉市自転車を活用したまちづくり条例 [CITE02] 」に基づき 以下のようなシェアサイクル、つまり自転車のシェアリングについて 実証実験を始めるようです。

シェアサイクルの導入効果や課題を明らかにするため、平成30年3月26日より、 OpenStreet株式会社と共同で「千葉都心」及び「幕張新都心」の2つのエリアで 実証実験を開始しました。

実証実験のエリアは「千葉都心」と「幕張新都心」です。

実施規模は以下の通りです。

実施規模

エリア

ステーション数

設置ラック数

自転車台数

千葉都心

7

97

60

海浜幕張

6

148

50

現時点では非常に小規模ですが、実証実験は2019年9月まで続き、開始から 1年以内に500台 (それぞれなのか、延べ数なのか不明) を投入するとのことです。

千葉市のシェアサイクルを早速使ってみた

自宅が近いので今日の出勤時に早速使ってみました。

登録は千葉市ホームページ [CITE01] 掲載のリンクから簡単に行うことができます。

私は東京都いくつかの区がやっている同様の自転車シェアリングも利用しています。 あちらはドコモと組んでやっており、登録時の利便性を上げるためDocomo IDとの 連携を行うため、Docomoユーザー以外には非常にわかりづらいシステムになっていました。

こちらは非常にシンプルに登録して、メールが送られてくるのでリンクをクリックして 支払方法などを登録すればすぐに使えるようになります。

OpenStreet株式会社が提供している Hello Cycling というサービスに乗っているようです。この会社ソフトバンクの社内ベンチャーですね。

iOS用のアプリも提供されているので、早速ダウンロードしてログインすればすぐに 使えるようになっています。アプリには地図上で自転車ポートの位置が表示されて おり、クリックすると予約可能台数とラックの空き状況を確認できます。そのまま 予約をすることも可能です。

予約は30分間有効です。つまり、予約したら30分以内に利用しないといけません。

自転車は、いわゆるママチャリですが、26インチか27インチの割と大きな タイヤを履いています。東京都の場合はミニサイクルでしたが、 こちらの方がスピードが出るので長距離には良いと思います。

千葉市シェアサイクルの自転車

千葉市シェアサイクルの自転車

千葉都心から幕張まで利用してみました。距離にして約8Km、 時間して30分程度です。 利用料金は60円 / 15分 ですが、わずかに30分を超えたので 180円でした。

千葉市サイクルシェアの問題点

実際に利用してみて、東京都の自転車シェアリングと比較しながら考えると いくつか問題点が出てきそうです。

実証実験エリアの問題

まず、実証実験エリアの問題です。

東京都の場合、自転車が公共の交通機関を補完する交通手段として 利便性を改めて感じさせてくれる運用がなされており、そこに新たな可能性を 感じました。

それは以下のような要因からきていると思います。

  1. 東京では複数の区が参加しており、多くのエリアが対象となった

  2. 東京の町自体が放射状に形成されており、交通機関もメッシュになっている

このことから、距離的には近いのだけれど地下鉄やバスなど公共の 交通機関がないルートをつなぐ交通手段として自転車を利用している ケースが多いと思います。東京で自転車を利用して最初に思うのは、 「東京って小さいんだ」という「発見」です。実際、今回私が利用した 千葉都心から幕張新都心までの8Kmという距離は、東京駅から新宿まで 東京の中心を横断できる距離です。

一方で、千葉市の場合、実証実験は千葉駅と海浜幕張駅をそれぞれを中心とした 半径2.0Km です。

一体どんな利用のユースケースを想定しているのでしょう?

重たいママチャリならチョイ乗りで2Km程度の行動範囲でよいのでしょうが、 実験で使うのは電動サイクルです。今回の30分で8Km移動できたように ちゃんとした自転車の行動範囲はもっと広いんです。

例えば、千葉ならば総武線と京葉線が並行して走っており、東西の移動は 割と便利なのです。が、この両線の間は電車があまりなく、移動する場合は 千葉駅まで戻るかバスを使うかしかありません。この間を自転車で移動できれば、 大きく利便性は上がります。例えば、京葉線の稲毛海岸や検見川浜と、総武線の 稲毛や西千葉に自転車ポートがあれば、この間を移動したい人にとっては 非常に魅力的な移動手段になります。

もし担当者が自転車を知らずママチャリの知識しかなく、 本来の自転車の可能性を理解できずにこの実証実験をやっているのだとしたら 悲しいことです。

現状では、こんな狭いエリアで使う理由を思いつかないです。

Hello Cycleの問題

もう一つはHello Cycleのシステムの問題です。

システムと言ってもアプリでなく、サービス全体の仕組みの話です。

一番致命的なのは返却です。

東京都場合は駐輪場の整理の問題はありますが、基本的には自分が希望した 自転車ポートに自転車を押し込んで返却することが可能です。ところが、 Hello Cycleでは駐輪場の枠をしっかり管理しており、返却は自転車ポートに 空いた枠がないと返却ができません。

やっと目的地について返却しようと思ったら、返却できないということが 起こりえるのです。もちろんアプリで返却可能かは確認できますし、 千葉の場合エリアにポートが密集しているのであまり問題ならないかもしれません。

しかし、アプリも数分状況の反映に時間がかかる場合がありますし、東京の 場合時間帯によって混むポートが決まってくるので、返却できないエリアは 常に空き枠がなく返却が困難になる可能性が非常に高いです。

今回の実証実験調達の 選定結果 を見てみると、OpenStreetは「安全・環境対策」の評点が高いので「違法駐輪対策」で 訴えたのでしょうか。

しかし、これではリスクが高すぎて使えませんね。 Hello Cycleは東京でももっと小規模に展開していますが、東京では小規模 過ぎて返却できないと大変なことになるので、使う気持ちにもなれません。

また、「予約」は危なくて使えません。

これは東京の場合も同じですが、予約する際に自転車のバッテリー残量が確認 できないため、「予約」して現地に行って乗ろうとしたらバッテリーがほとんど ないということがありえます。よって、いつも現地で自転車を確認してから しか利用できません。

メンテのためにバッテリー残量くらい送信してるだろうから、マップに表示する くらいの改善はやってほしいものです。

自転車の問題

東京のミニサイクルに比べ、車輪の大きな自転車なので自転車自体はいいんです。

問題はハンドル付近にある操作パネルです。利用開始時や返却時に必ず操作する必要 あります。

Hello Cycleの操作パネル

操作パネル

東京都の場合は、サドルの下についているので屈まなければならないのと比較すると ハンドルの上についているので、最初は好印象でした。液晶も大きい。

ところが、操作パネルの液晶にバックライトがないか非常に弱いため、日中日光が 当たっていると全く見えないのです。

しかも、キーの配置が数字キーが横に1〜6まで並び、よく使うであろうReturn キーが小さく、1キーと押し間違えが起こります。

一般的な電話のテンキーに利用開始、返却時に使うスタートキーとエンターキー をシンプルに配置した東京都の操作パネルの方が百倍使いやすいです。

まとめ

自転車ポートの増え方で評価も変わってくると思いますが、今の所 本当にヨーロッパの自転車先進国のように街の在り方や交通の在り方 まで切り込んで自転車を取り入れようという思想は全くなく、 あまり未来を感じない実験です。

自分の自転車があるので、もう使いません。