書評:ハードトーク

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TBSの『JNNニュースの森』や『NEWS23X』などのキャスターも務め、現役のジャーナリストである松原耕二氏の2作目の小説です。

ストーリーは作者と同様テレビ局のキャスターが主人公です。記者からインタビューアーへの転機、順調なキャリア、そして家族の問題、突然の逆境が、おそらく作者の経験からリアルに描かれています。そして、そこから数少ない友人に助けられながら立ち直っていき、その過程で多くのものを発見する主人公は歳が近いだけに感情移入できました。最後の章で、特にインタビューを通して再生していく主人公と「総理」には、つい涙が止まらなくなりました。

多くのインタビューが描かれています。その真剣勝負ぶり、生々しさが伝わってくるその文章は圧倒的です。かつてそのインタビューで橋本総理辞任の引金を引き、東北大震災では1人警警戒区域に放射線防護服を着て取材をする作者でしか書けない世界でしょう。作り事でなく本当にこういった「決定的瞬間」となるインタビューってあるんだろうなと思わせてくれます。犬の散歩シーンをもう少し減らして、インタビューのダイナミズムを楽しめるシーンがもう少しあればと思ったくらいです。ニューヨーク勤務や沖縄取材など実際の作者自身と重ねている部分も多く、どういう心情でこの物語を綴ったのかなんとなく伝わってきます。

米国ではインタビューアーというポジションがしっかりと根付いていますが、日本のジャーナリズムの中ではまだまだ認知されているとは言い難い状況です。この本を読むと彼がディレクターであった番組でどういうものを目指したかよくわかります。願わくば、作中の「ハードトーク」のような番組を作っていただきたいと思いました。

キングジムが熱い

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キングジムと言えば私たちの世代だと「テプラ」です。一時期は家庭にも置いていましたが、最近はDYMOで事足りると思うようになって使わなくなりました。

さて、そんなキングジムですが数年前に「ポメラ」なるタイピングに特化したデバイスを発表してどんどん尖った商品を出すようになりました。しかし、どこかズレてる。ポメラなんて、スマホがココまで普及した今日ではBluetoothのキーボードとスマホで事足りちゃうんですよね。昭和のおじいさんが「IT活用!」って叫んでる香りがします。商品企画担当が情弱なのか、わざと情弱の客層を狙った商品なのか……

今日は尖った商品のラインナップをざっと見ていきましょう。

マウス型スキャナ

マウス型スキャナは、マウスにスキャナの機能が組み込まれていて、ちょっとした資料を部分的にスキャナで取り込もうというものです。

えーと、身も蓋もない感想を言うと、「スマホで写真撮ればいいんじゃない?」と思います。最近のスマホは書類を認識して自動的に範囲を特定し、ちゃんと正面からスキャンしたような画像に修正してくれます。アプリによってはOCRも付いています。何も部分だけチマチマとスキャンする必要はないんです。

何もよりも驚異的なのは今どき有線ですか!?

これと似た製品で「カメラ付マウス」というのもあります。これこそスマホでいいだろ!という商品ですね。

Pierce

ディバイスにカメラを仕込むというアイディアをよほど気に入ったのでしょう、Pitrecという製品もあります。

名刺管理をするものですが、取り込みのために名刺をデバイスにセットしたり規格外だとスペーサーが必要だったり面倒です。写真に撮ると文字認識して整理してくれるようです。名刺を閲覧もこのデバイスでできます。

うん?

そう、PCとの連携はできるようですが、基本はこれで管理して閲覧もこの機械を使うのです。せっかくスマートに管理しているので、外出先で名刺を確認するにはこの機械を取り出して閲覧するんです。こんな単一機能のでっかいデバイスを持ち歩くほど鞄には余裕ないんです。

クラウドで連携してほしいです。そして、どこでもいつでもスマホから確認できてほしいです。個人情報とかなんとか言うのでしょうが、必要なレベルの暗号化をしてくれれば気にしません。ちなみにこの製品のセキュリティはパスコードだけのようです。不安です。

わたしはiPhoneでCamScanner+というアプリを使用してます。はるかに高機能です。

マメモ/ブギーボード

次はマメモとブギーボードです。

簡単に言うとメモをさっと書いて何度も使えるメモやホワイトボードのようなものですね。

2千円くらいならちょっと考えますが、紙に書いたほうが圧倒的に便利じゃない? どうしても紙がなけらば、これもスマホで済んでしまう。

デスクショット

デスクショットです。アイディアはPitRecと同じです。机の上におっ立てて、デスク上の書類をスキャンしようという器具。

なんだか嫌になってきました。CamScanner+のほうが便利です。

ココドリ

ココドリはパソコン上で、「ちょっとココだけ切り取ってメモしときたいな」って要望に応えた製品で付箋紙のロールに部分を印刷してしまう機器です。

この辺りが昭和な感じですね。紙ですよ、紙。 スクショ取ってメールすればいいんじゃない?

ミルパス

次はパスワードを一手に管理してくれるミルパスです。

えーと、現代ではパスワードを使う場面ってほとんどPCかスマホ上だと思うのですが、それとは全く連携しません。

そしてこれらのパスワードは「マスターパスワード」で保護されてます。ってマジか。マスターパスワードだけで保護されているようで、特に暗号化とかについての言及はありません。通常こういった製品はマスターパスワードでの保護と暗号化での保護が組み合わせてあり、どういう強度の暗号化を使っているかちゃんと公開しています。

怖いわ、これだからITリテラシーの低い人たちは。

因に管理できるパスワードはたったの200件。わたしがMac/iOSと連携させて管理しているパスワード管理ソフト「1Password」で管理しているパスワードは400件……

絶対にこれは買いません。

キングジム、大好きです。いつまでも応援しています。がんばってください。

最近も「デジタル耳栓」なるものを発表してごく一部で話題になっています。わたしはインイヤのイヤフォンで十分なので買いませんが。

欲張り Bluetooth ヘッドセット Jawbone Era

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Jawbone Eraと言えば1月に新しいバージョンが発表されましたが、それに伴って旧版が少し安くなっていたので買ってみました。

新版は軽量化されているようですが、旧版のEraは片耳のヘッドセットとしては少し大きめです。でも、新版よりもかっこよいと思います。シルバーを注文したつもりがブラックが来ていましたが、まぁこれはこれで無難だろうと使い始めました。

ループが付いた大きさイヤーパットが3種類ついていて、わたしは中くらいの使っています。これで落ちるが不安という方は耳掛けパットもついているのでいろいろ試せます。

音質のほうは聞いてる分には素晴らしいです。こちらの話す音質については、「業界初のノイズおよび風切り音キャンセルテクノロジーの最新バージョンである軍用レベルのNoiseAssassin® 3.0を搭載」と謳うだけあって通信状況がよいときはよいようです。骨伝導センサーで音声を感知して周囲の環境音と区別した上で環境音だけ最小化しているようです。ただ、通信状況が悪いと極端なロボットボイスとなって却って仇になっている場合もあります。注意は日本語の説明書きが間違っていて、日本人の場合はほぼEraを水平にしてとにかく頬骨にセンサーをしっかり当てるように装着することが大事みたいです。

モーションセンサーがついており、タップするだけで電話を取ったり切ったりできるのは予想以上に便利でした。ただ、叩き方にコツがあり最初はなかなか認識してくれませんでした。ちょっと強めに根元から3分の1位のところを叩くとよいようです。この辺りのギミックはガジェットオタクとしてはたまりませんな。

また、PC/MacにJawbone Updaterというアプリを導入すると、Eraと接続して操作やボイスのカスタマイズや「送信者ID」と言って掛けてきた電話番号の内名前でEraが認識できる人を20人まで登録できたりします。

しばらく遊べそうです。

関連リンク

書評:オービタル・クラウド

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この作者の作品はホーガンの初期の作品に似た印象だけど、ホーガンが「技術者 vs 政治屋」という構図だったのに対して、一貫して「危機に立ち向かうプロフェッショナル」と言う描き方。

それも「プロジェクトX」的な描き方じゃない。「危機」というはプロが際立つシチュエーションだから描かれているだけで、プロ同士で仕事をする気持ちよさ、プロ同士しか分かりあえない共有感が書きたいのだろうな。

読んでても心地よい。

eneloop proを買ってみた

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仕事場でのマウス用にと今まで使っていたeneloopを持ち出したので、自宅用にとeneloop proを買ってみました。

eneloop proは容量は大きいものの充電回数が500回しか持たないので、異様に充電回数が多いeneloop standardの方が本当はよいのです。うちのマウスの電池ケースが若干standardには合っておらずガタツキがあるので、若干大きめのproなら丁度いいかなと試してみました。狙い通りぴったりフィットです。

しかし……

パナソニックは頭おかしいんじゃないでしょうかね。あれだけブランドが浸透しているeneloopのロゴをこんなに小さくしてしまって、なんででかでかと「Panasonic」なんてロゴを入れちゃったんでしょうか?まぁ、「National」を捨てた頃からおかしい感じでしたが。

(2016-10-08 追記)

最近の調査では、市販の充電池のほとんどはその公称の充電回数の寿命はなく、大容量ほど公称とのギャップが大きいとわかっています。

Enloop Proは公称500回充電可能と公表されていますが、70回程度しかできないとのことです。

(参考)「Eneloopはスタンダードを選べ!

Custom CSS in Posthaven

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やっとPosthavenにカスタムCSSの機能がついたようだ。 ただ、HTMLモードで記事を書いてもclassとかの属性を保存した瞬間に外してしまうようなので、使えないだよ! くそっ。

If you know CSS you can now add CSS code to all the pages on your site. Find it on the Advanced tab in your site's settings on the dashboard:

New Advanced Feature: Add Custom CSS To Your Site - The Official Posthaven Posthaven

そういえばiPhone 5cを購入

カテゴリー:  Gadget  タグ:  gadget iphone mobile

家族のAndroid機が古くなったり、新たに必要になったりということで、土日連続で1台づつiPhone 5Cを購入。

今中古市場で安いんで一瞬考えましたが、家族に一蹴されました。また、5Sでもよいと言ったんですが、カラバリがあるとか、あの丸みのシェープがいいと5Cを貫かれました。

カラーは、ブルーとホワイト。ホワイトのほうは3G時代のようで懐かしくもあり、Appleらしいエレガントなホワイトです。ブルーのほうも柔らかい色で、ケースで覆ってしまうはもったいないくらいでした。

一人はBelkin製のグリップキャンディーという半透明のマット加工と周辺部がフレームっぽく色付けしてあるケースで、本体色と合わせて買っていました。もう一人は、ボディのそのままがいいということで衝撃吸収のアンチグレアシートのみという潔さです。

安物と言われるけれど、素材のよさがよい意味でポップさにつながってるよい機種です。機能的にもヘビーユーザーでなければあまり関係ありませんしね。

Threemaだっていいんじゃない?

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家族がiPhoneに移行したので、家族間のメッセージングをThreemaに移行してみました。

iMessageでもよかったんですが、家族はAuでiPhoneには慣れていないのでezweb.ne.jpのメールはMMSに、iCloud.comのメールはMail.appにと使い分けがよいかなと考えているのですが、ここにiMessageのメッセージが飛んでくると混乱する予感がしているためです。まぁ、最近凝ってるメッセージングアプリのお試しというわたしの趣味もあります。

スイスの小さなベンダーが開発しているアプリで、セキュリティを売りにしているようです。だから、WhatsAppの代替として多くの人がヨーロッパでは使用を始めたのですね。2048ビット長のRSAに匹敵するという256ビット長のECCという暗号化技術を使っているそうです。各メッセージは128ビットの認証コードを付加して暗号化されているようです。End-To-Endで暗号化した上に自己破壊のシークレットチャットまであるTelegramと比べても、安心な感じです。もっともTelegramはオープンソースでこちらはソースが公開されていないので、アナウンスされている通り実装かどうか神のみぞ知るです。ソースが公開されていないので変な派生アプリがないというのも安心かもしれません。

チャット相手の安全度をアドレス帳と一致するかどうか測ってくれます。知らない人からのメッセージをレベル1とすると、アドレス帳に一致する人はレベル2、直接会ってカメラでお互いのQRコードを読みあって公開鍵のチェックが終わってるとレベル3と認識してくれます。電話番号だけで友達登録しちゃう他のアプリとは大きく違うところですね。 アドレス帳もそのままサーバー送信しているのでなく、ハッシュ値のみを送信しているようです。

機能的には、通常のテキスト、画像、位置情報を送信することが可能です。サーバーはスイスらいしいですが、それほどタイムラグもなくメッセージは届くようです。

有料アプリですが、安心が欲しいなら是非どうぞ。

地元で地中海料理"

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外食するかってことで、近所の隠れ家的店Fish Laboに行ってきました。

ワインをほぼ自分で一本開けただけのはずなのに、家族が潰れて偉いことになりました。

地中海ビストロ Labo

関連ランキング:スペイン料理 | 市役所前駅京成千葉駅千葉中央駅

Moleskine EVERNOTE Smart Notebook

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Moleskine EVERNOTE Smart Notebookを購入してみました。 Evernoteとの連携を考えられたモレスキンです。どのように連携するか興味があったので。

モレスキン自体は、通常のモレスキンとほとんど変わらないようです。以前愛用していたのは方眼のものでしたが、今回は横軸のものにしてみました。デザインが若干異なっており、カバーにEvernoteの象を中心にイラストが浮き彫りになっています。また、Evernoteに取り込むときにタグとして認識されるシールが5枚ほど添付されています。また、スピンとカバーについているゴム紐がEvernoteのカラーである緑色になっています。また、Evernote プレミアムの3ヶ月使用権が付いています。

今日から使い始めましたが、1日にしてこれは使わないなという感想です。

一番の理由は Evernoteとの連携です。 画像について多少の補正はしてくれる程度で、特別な連携ができる訳ではありません。画像がEvernoteに貼り付けられる、それだけです。コクヨのノートのように日にちやメモのIDを認識するとか、タイトルを自動で取り込むとか、気の利いた機能はありません。 Evernote側でOCRの機能があるので、丁寧に書いたノートであれば文字列として検索できる可能性はあります。悪筆の私には関係ない機能です。添付のシールをノートに貼ればタグを自動で付けてくれますが、シールを貼るのが面倒でそんなことを継続してやるような根気は私にはありません。

そして、iOS用のEvernoteのドキュメント取り込みの機能の使いにくさです。動作も緩慢で、通常の写真、モレスキンの文書、名刺などいくつかのメニューから「モレスキンの文書」と選択する必要がありますが、インターフェイスが使いづらく選択に手間取ります。

あとはモレスキンの問題ですが、やはり紙質がいつものモレスキンなので万年筆で書くと激しく裏面までインクが浸透してしまいます。ボールペンであれば問題ないんですが。また、値段が高すぎです。

MoleskineとEvernote。どちらも気になりつつ、なんとなく気に入らない、わたしと相性の悪いツールです。もう少しがんばろうかという気持ちもありますが、早くも投げ捨てたい気分です。