DJI NeoのDISP2.0登録方法

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DJI Neo

ドローンでも始めてみようと、DJI Neoを購入しました。

日本では100g以上の機体を飛ばすには国土交通省の航空局ドローン情報基盤システム (以下、DISP2.0と記載します)への登録が必要です。

機体情報の登録は比較的簡単だったのですが、実際に飛行計画を登録する際にはより 詳細な機体情報の登録が必要になります。その登録方法がちょっと分かりにくかった のでまとめておきます。

前提

前提として、既にDISP2.0で機体登録は完了しており、登録番号が払い出 されているものとします。

この手続きが終わっていない方は、先に登録を済ませてください。

飛行許可申請に必要な無人航空機情報の登録

では登録方法です。

まず、DISP2.0にログインし、DISP2.0トップメニューで「飛行許可・承認申請へ」をクリックしてください。

「飛行許可・承認メインメニュー」が開きます。 このページに「飛行許可・承認の申請に必要な情報を準備する」の下に 「無人航空機情報の登録・変更」というボタンがあるのクリックします。 すると、次のような一覧が表示されます。機体登録が完了していれば、一覧の中に "DJI Neo"も表示されているはずです。

機体情報一覧

一覧の中の"DJI Neo"の編集ボタンを押します。

最初は「基本情報」が表示されます。すでに機体登録を終えているので大半の情報が すでにセットされていると思います。このまま、「次に」ボタンをおしてください。

「機体基準適合情報」が表示されます。 一通り確認してください。改造など行っていなければ、特に変更する必要はないはず です。「次に」を押します。

「機体基準適合追加情報」が表示されます。

機体仕様に関する資料提出が求められます。前・横・上からの設計図または写真を求 められます。それぞれの写真を3枚取って貼付します。

DJI Neoの写真

次に操縦装置名称ですが、私はRC-N3とMotion3を使っているので、次のように列記し ました。

操縦装置名称: DJI RC-N3, DJI RC Motion3, DJI Goggles 3
製造者名: DJI

操縦装置の設計図または写真は上記の操縦装置を並べた写真を貼付しました。

「機体の運用限界に関する情報」については、DJI Neoの仕様ページから次のようにまとめました。

項目 設定内容
最高速度 57.6Km/h
最高到達高度 2,000m
電波到達距離 6,000m
飛行可能風速 8m/s 以下
最大搭載可能重量 取扱説明書に記述はありません
最大使用可能時間 18分

あとは空白で、最後に取扱説明書を貼付します。

取扱説明書はDJIのダウンロードページ から取得できます。

しかし、一つ問題があります。取扱説明書には仕様が含まれていることが必要らしい のですが、DJI Neoの取扱説明書は仕様はDJIのWeb サイトのリンクしか掲載されてい ません。そのため、取扱説明書に仕様をマージして貼付する必要が有ります。

PDFを扱うことになりますが、次のようなPDFを扱うための知識や技術が必要なため、 PCに詳しくない方にはハードルが有ります。

  • DJIの取扱説明書はPDFパスワードが掛かっているので、簡単に資料を追加できな い。
  • フィアルサイズが大きくそのままDISP2.0に貼付できない。

いろいろ苦労して、アップロードできる取扱説明書 + 仕様の資料を作ったので、 以下にダウンロードできるようにしておきます。どうぞ申請にご利用ください。

(2025−01−13追記)
DJI Air3Sのマニュアルも同様だったので、仕様をマージしたものを作成しました。

(ドローンとは直接関係ない話)PDFのマージ方法と最適化

以下はDJI Neoに関係ないPDFを扱う技術情報です。ドローンでたどり着いた方は読み 捨ててください。

PDFパスワードの回避

DJI NeoのユーザーマニュアルはPDFで提供されていますが、直接改変しようとするとパスワードが設定されており、変更やマージ処理ができません。
このためパスワードを回避する必要があります。Macでは次の手順で回避できます。

  1. Previewアプリでpdfを開く
  2. ファイルメニューから「印刷」を選ぶ(書き出しではないので注意)
  3. 「PDFで保存」を選択し、書き出し先を指定する

こうすることで、PDFパスワードが設定されていないPDFを得ることができます。

PDFのマージ処理

後述するGhostscriptでも可能ですが、ここでは次のようなメリットがあるためpdftkを使用します。

  • PDFの内部構造(目次、しおり、リンクなど)を保持してくれる
  • バイナリレベルで操作するため、品質劣化がない
  • (今回は関係ありませんが)ページの回転や並べ替えなど操作が柔軟

マージ方法は次の通りです。

# pdftkの導入(Macの場合)
brew install pdftk-java
# PDFのマージ
pdftk input1.pdf input2.pdf cat output merged.pdf

PDFの最適化

マージは完了しましたが、国土交通省のDIPS2.0(Drone/UAS Information Platform System)に登録しようとすると、ファイルサイズが40MBを超えており添付できませんでした。

このためGhostscriptを使用して最適化します。

# Ghostscriptのインストール(Macの場合)
brew install ghostscript
# PDFの最適化
gs -sDEVICE=pdfwrite -dCompatibilityLevel=1.4 -dPDFSETTINGS=/screen -dNOPAUSE -dQUIET -dBATCH -sOutputFile=output.pdf input.pdf

-dPDFSETTINGSのオプションで圧縮レベルを調整できます:

  • /screen:画面表示用(72dpi)- 最も小さいファイルサイズ
  • /ebook:電子書籍用(150dpi)- バランスの取れた圧縮
  • /printer:印刷用(300dpi)
  • /prepress:高品質印刷用(最高品質)

まとめ

以上でPDFを最適化でき、機体登録が完了できました。

しかし、DJIの機体は多くの人が使用しているのですから、一機ごとにマニュアル要求するのは非効率的ですね。 典型的なお役所仕事と言えるでしょう。

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