個人VPNのススメ - Surfshark
パリ・パラリンピック日本代表の重定知佳さんが 匿名のSNSでの自身の発言について発信者情報開示請求を受け、身バレしてしまうような大変なことになっているようです。
私自身は誰かを誹謗中傷する予定はありませんが、会社を辞めてから、カフェでFree WiFiを使ってMacで作業をすることが多くなったので、通信の秘匿性については心配です。
勤めていたときは会社がVPNを支給してくれましたが、やはり個人でもVPNが必要かなと思い Surfshark VPN の利用を始めました。
Surfsharkを選んだ訳
以前、NordVPN を使っていました。 規模も大きくノーログポリシーで安心ではありますが、料金が若干高目です。
最近では日本初のMillenVPNもありますが、規模の面で若干不安があります。
いくつか検討して、最終的に Surfshark VPN を選んだのは次のようなポイントからです。
- 他のよりも価格がリーズナブル(長期契約の場合)
- サーバー設置国が多い
- 接続デバイス数の制限がない
- 日本語対応している
- もちろんノーログポリシーである
Surfshark のプラン
Surfshark VPNにはいくつかプランがあります。
機能/プラン | Surfshark Starter | Surfshark One | Surfshark One+ |
---|---|---|---|
プライバシーパワーを保護する | |||
安全なVPN | ✅ | ✅ | ✅ |
広告ブロッカー | ✅ | ✅ | ✅ |
Cookie pop-up blocker | ✅ | ✅ | ✅ |
個人情報を保護する | |||
個人情報ジャーナリー | ✅ | ✅ | ✅ |
マスクメールジェネレータ | ✅ | ✅ | ✅ |
リアルタイムのメールと活動監視 | ー | ✅ | ✅ |
クレジットカード追加安全対策 | ー | ー | ✅ |
個人情報に影響する警告通知 | ー | ✅ | ✅ |
デバイスの安全性を保つ | |||
24時間年中無休のデバイス支援 | ー | ✅ | ✅ |
Webカメラの保護 | ー | ✅ | ✅ |
Antivirus, スパイウェア対策とマルウェア対策 | ー | ✅ | ✅ |
価格 | JPY 308/月 | JPY 388/月 | JPY 628/月 |
Surfshark One+は企業が持つ個人情報の削除依頼などを代理でやってくれて魅力的ですが、 私のニーズからするとちょっと過剰です。
Surfshark StarterとSurfshark Oneの価格差は月当たり80円で、個人情報漏えいに関する警告やレポート、プライベート検索、アンチウィルスなどです。
アンチウィルスは不要ですし、プライベート検索はあまり使用しないと思います。しかし、個人情報に関する報告などはあれば利用しそうです。
最終的に Surfshark Oneを契約しました。
Surfshark VPNの機能
VPN機能
特に設定しなければ、プロトコルとしてはWireGuardが使用されます。 その他にIKEv2も利用できますが、積極的に変更する理由はないでしょう。
面倒なので私は自宅でも自動接続にしています。
利用するロケーションは世界各国から選択できますが、今回はプライバシー保護の目的なので最速である日本を利用します。
サイトによってはVPN経由だと接続を拒否されたり、うまく機能しない場合もあります。 このような場合は、Surfshark上から一時的に5分や30分など指定時間だけVPNを無効にすることが できます。また、Surfshark ではChrome拡張機能も用意されており、 拡張機能を利用するとサイトごとにVPNを経由するのかダイレクトに接続するのかを 登録することが可能です。こうしておけば都度VPNをオフにする必要もなくなります。
また、CleanWebという機能も提供されており、広告やCookieポップアップをある程度抑止 してくれます。
数週間利用していますが、VPNによる速度低下はほとんど感じません。
VPN利用不可のサイトはたまに遭遇しますが、NetflixやAmazon Prime Videoなどよく利用する 動画サイトでは特に問題はありませんでした。
データ侵害アラート
データ侵害についてのレポートを提供してくれる Surfshark Alertとい機能も提供されています。
この機能を起動すると、登録したメールアドレスやクレジットカード番号で侵害や 漏えいがあったかを確認することができます。
確認すると、Dropboxなど過去に漏えいを起こしたサイトからパスワードが漏えいしている 事を確認できます。20年以上前に使っていたパスワードがはっきりと「漏えいした」と レポートされているのではっとします。
現在は定期的なパスワード変更などは奨励されていませんが、こういったレポートを確認し 必要に応じてパスワード変更などの処置のためのトリガーとするのはよいと思います。
この機能は Surfshark One 以上でしか提供されないので、必要な方はプラン選択時に 注意ください。
アンチウィルス機能
個人的はアンチウィルス機能が有効とも思えないので、たまにCleanMyMac Xでディープスキャン するくらいで十分かと思っています。今のところMacのパワーにも余裕があるので無効にはしていませんが。
機能としてはよくあるタイプです。リアルタイム保護とスケジュールされたスキャンを組み合わせています。スキャンはフルスキャンと対象を絞ったクイックスキャンがあり、それぞれのスケジュールを指定できます。
また、ランサムウェアシールドとウェブカメラ保護という機能があります。 ランサムウェアシールドをオンにすると、デスクトップや書類、写真フォルダなどのアクセスに 制限がかかり許可したアプリ以外はアクセス拒否のダイアログが表示されアクセスできなくなります。 Webカメラ保護も同様で、許可したアプリ以外はカメラへのアクセスが拒否されます。
Mac自体、こういったリソースへのアクセス制御を行っているので、加えてSurfsharkで制御を行う 意義を個人的には見いだせないので、私はこの2つの機能は使用していません。
プライベート検索
Googleなどの検索エンジンを使用すると、個人ごとに何を検索したかをGooleなどに キャプチャーされていて検索内容から個人の関心事項につなげてWeb広告に利用されたりしています。
メリットとして、自分の関心事に応じた関連情報を得られることも多いのですが、 気分的にはよいものでありません。
Surfshark Searchを使用すれば、個人を特定した検索情報の収集は行われないので、 広告などを排除しピュアな検索結果を得ることが出来ます。
Alternative ID
IT Mediaなどの記事が典型だと思いますが、一定以上の記事内容にアクセスするには 無料だがユーザー登録が必要というケースがあります。
Alternative IDを使用すると、いくつでも一時的なメールアドレスであるAlt emailを生成できます。 本来の受信メールアドレスに紐付けておくことで、Alt emailに送られてきたメールは 自動的に受信メールアドレスに転送されています。
不要となった場合はAlt emailを削除すれば、その後無用な広告メールなどに悩まされることも なくなります。
メールボックスを広告メールであふれさせないためによい機能だと思います。 私自身はFastmail + 1passwordで Mask mailという似た機能が利用でき、こちらは パスワードまで自動生成してくれるのでAlt emailの機能は利用していません。
同じように架空のペルソナを設定できる Alt personaという機能も提供されています。 氏名や住所なども架空のものが自動生成でき登録できます。こういった個人情報登録を 求めてくるサービスで本当の個人情報を登録したくない場合はよいでしょう。
ただし、住所などの自動生成は日本には対応していないので、あまり使えないと思います。
まとめ
しばらく利用してみましたが、特に速度低下やサービスの接続拒否などで困ることもなく 普段は意識せずに利用できています。
VPNを利用することで、通信の暗号強度を高めこちらのIPアドレスやロケーションを偽装することで、 プライバシーを守り発信者情報開示請求やセンサーシップのリスクを最小限回避することが可能となります。
月300円程度の投資なので、この機会に是非!
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- 2018-08-29 23:59 個人でもVPN、始めました