BOSS Super Feedbacker & Distortion(DF-2)を購入
BOSSのDF-2を購入しました。
BOSS DF-2とは
1984年に発売されたエフェクターで、すでに1993年に廃盤になっています。 発売当初は「Super Distortion & Feedbacker」だったらしいですが、 私のAria ProII PE-1500に付いているディマジオの人気ピックアップ Super Distortionの 商標登録で問題になり、「Super Feedbacker & Distortion」となったようです。
以前はよく中古を見かけましたが、さすがに生産終了から30年以上経っているので 最近はあまり見かけなくなりました。
ベースはBOSSのディストーション DS-1とほぼ同等のアナログ回路のディストーションで、DS-1より若干ゲインが強めです。
このペダルの特徴は、フィードバックを「擬似的」に再現します。
ギターのフィードバックは、本来アンプで増幅された音によってギターの弦の共振させることで、発信音が無限に続いていく現象です。コンサートなど大音量でアンプから音を出している時は、効果音として演奏に組み込むことがあります。つまり弦の共振を起こすほど大音量で演奏する必要があるため、自宅などの環境ではなかなかやってみる勇気が起こりません。
DF-2にペダルを長踏みすることでフィードバック音を自在に鳴らすことができます。 「擬似的」と書いたのはデジタル回路でフィードバックの発信音っぽい音を作っているからです。
BOSS DF-2の評価
購入したBOSS DF-2のシリアル番号から、恐らく1986年製です。
ディストーション部分はDS-1の回路に近いと言われており、 BOSSのディストーションっぽくコンプ感のあるやや粒だったディストーションです。
コンプ感があるので引きやすい反面、ピッキングのニュアンスを出しにくいのっぺりし たディストーションサウンドになりがちなので、 現代の歪み系サウンドと比べると古い印象は拭えません。 個人的には嫌いではありませんが、 現在はBOSS Distortion(DS-1)より、Blue Driver(BD-2)が好まれるのも分かります。
フィードバックについては「OVERTONE」というつまみがあり、 フィードバックに含める倍音成分を調整できるようです。
フィードバック音は、ずっと聞いていると「疑似だな」とは思いますが、徐々に倍音成 分が増していったり微妙な揺れを再現していたり中々よくできるのではないでしょう か?
フィードバックなんてあまり使う場面はありませんが、高中正義さんの「Feedback's Feel」 のエンディングではしっかり使われています。というかこの曲をやるために、探してDF-2を 購入しました。
フィードバック音の音程が上がっていく部分はハーモナイザーを使って合成しました。
BOSSの製造年の調べ方
シリアル番号から製造年を調べるサイトとしてはBOSS PEDAL SERIAL NUMBER DECODERがよく参照されているようですが、肝心のデコーダーが削除されています。
恐らく同じロジックを使ったのかSERIAL NUMBER DECODER.CO.UKにデコーダーがあります。
「BOSS SD-1のシリアルナンバーとオペアンプ」の記事も詳しいです。
デコーダーを使わなくとも、以下のように確認すれば分かります。
1977年くらいまではシリアル番号が4桁、その後1980年代のどこかまで6桁で表されており、 いずれも頭2桁が生産された月を表しています。
この2桁の月番号は、BOSSエフェクターを開発・販売しているローランド社設立の1972年7月から 何ヶ月目かが示されており、2桁なので桁あふれするとまた'00'に戻っていたようです。
私が購入したDF-2のシリアル番号は 65XXXX で、1972年から65ヶ月後だとすると1977年12月です。 しかし、シリアルが6桁でこの時期の桁数と合わないので、1972年07月から165ヶ月後だとすると 「1986年4月製造」だということが分かります。
まとめ
確かに使いどころは難しいのですが、ライブとかで自在にフィードバックが決まったら かっこいいのではないかと思います。
BOSS DF-2は生産終了から30年経って若い人は知らない人が多く、フィードバック機能を持った エフェクターは90年代に一度BOSSが復活させたくらいで皆無なので、唯一無二のエフェクターとして 試してみては?
当時よりも高騰していますがまだ買えない価格ではありませんから、今のうちに。