読了『パソコン/オブジェクト指向はじめて物語:様々な最初の言語製品達』

カテゴリー:  Entertainment タグ:  books

Programming

パソコン黎明期の話をよく執筆されておられる川俣 晶氏の新しい著書 『パソコン・オブジェクト指向はじめて物語』が出ていたので 読んでみました。今回はオブジェクト指向言語の話です。

懐かしい

時代としては90年代後半だと思いますが、パソコンでもオブジェクト指向言語が リリースされ始めた時期で、当時の言語製品について著者の思い出と共にまとめてあります。

個人的な思い出で言えば、1989年位まではSharp X1 Turboという8ビット機を使っていたので オブジェクト指向言語を動作させる余地はなく、1989年にIBM互換機を手組みした当時Mac関連 の記事でSmalltalkを知り、当時海外のソフトウェアをよく扱っていた横浜のサザンパシフィック まで見に行った記憶があります。

Smalltalkは価格も高く手が出ずに、おそらく1990年頃にBorland社のTurbo C++が初めて手にした オブジェクト指向言語だったかと思います1

そのうちWindowsに移行して、イベントループでコーディングするしかなかった当時のマイクロソフトの開発環境に比べると、BorlandのOject Window Library(OWL)のシンプルさにXerox Palo Alto Research Center でSmalltalkとGUIがセットで生まれた理由がよく分かり感動したものです。

1992年位になると当時勤めていた会社でも「おらー、オブジェクト指向じゃ!」なんて状態でした。しかし、うんざりしたんものです。- 会社自体がOS/2でSOM(System Object Model)ライブラリーを扱うのに確かにオブジェクト指向が必要でしたが「IBM C Set/2」とか言うC++でなくプロプロセッサーを使ってオブジェクト指向的な拡張に対応するという意欲を削がれる開発環境だった。- 「オブジェクト指向!」って号令かけてるのにその理由について全く理解していない上司たち - Smalltalkで業務アプリを開発しようというオブジェクト指向バカ

懐かしいなぁ


  1. 当時はGCCでC++が扱えるようになっていたかもしれませんが、DOS Exntenderを入れて32bit で動作できる環境を作った上で、GCCを入手するのもディスク回覧みたいな方法しかありませんでしたので選択肢にはなりませんでした。 

コメント

Comments powered by Disqus