ハンドワイヤードのTube Screamer TS808HWを購入

歪みの沼にハマってしまいました。

以前購入したStrymon Sunsetを手放し、XOTICのBB Preamp や国産ブランドの高品質オーバードライブなど、様々な歪み系エフェクターを試してきました。 これらは単体で使用すると非常に良いパフォーマンスを発揮しますが、 Strymon Iridiumと組み合わせた際にはどうしても満足いく歪みになりませんでした。 手放したStrymon Sunsetが最もStrymon Iridium にはマッチしていたため、また入手して使い始めました。

しかし、最近Tube Screamerの45周年記念モデルが発売されたことを知り、また探求心を抑えきれなくなりました。 そして、45周年モデルではなくTube Screamerで最高峰と思われる TS808HWを購入してしまいました。

Tube Screamer（チューブスクリーマー）

Tube Screamer は、Ibanez から発売されている人気のあるオーバードライブペダルです。 このエフェクターはその独特なサウンドと歴史でギタリストの間で広く認知されており、 ギターマガジンでは「チューブスクリーマー40年史」 のような特集が組まれるほどの定番アイテムとされています。

開発背景と歴史

チューブスクリーマーの開発は 日伸音波製作所 によって行われました。 このブランドは80年代まで国内ではIbanezでなく「Maxon」の名前で知られ、 BOSS と並ぶ一般的なエフェクターブランドでした。

チューブスクリーマー(TS808)は日伸音波製作所にヘッドハントされた 田村進氏 に よって開発された3作目の製品です。元電話工事技師であった田村氏ですが、ギター特性などを 習得し、中域を強調しチューブアンプをドライブさせるブースターとしての使用を想定して開発したそうです。

初期の受容

不幸なことに当時はハイゲインの音楽が流行しており激しい歪みが得られるエフェクターが人気の時代であったこともあり、 初期にはその想定された狙いが理解されず、単体では歪みが弱いとみなされ人気がありませんでした。 しかし、Stevie Ray Vaughan が Tube Screamer を使用して Fender アンプをドライブさせたサウンドが注目されると、多くのギタリストが Tube Screamer の魅力に気づき始めました。そして定番のエフェクターと言われるほど定着しました。

サウンドの特徴

Tube Screamer のサウンドは、中高域のブーストと、それに伴う高域と低域のカットによって特徴づけられます。この歪みはやや鼻詰まり感がありながらも、アンプをドライブさせるとマイルドでブルージーなトーンを生み出します。

TS808HWとは

TS808HWとは、1970年代のオリジナルTS808を元にして基板などを使わず、 完全ハンドワイヤードで結線して作られたモデルです。 線材や内部パーツも厳選されており、線材をポイントTOポイントで結線しているため、 信号伝達ロスが非常に少なく音痩せが少ないそうです。確かに抜けがよい気がします。

Strymon SunsetにTexusというTube Screamerを意識した歪みがありますが、TS808HWのほうが粘りのある歪みです。

またトゥルーバイパス仕様になっている点は通常のTube Screamerより使い勝手がよいかもしれません。

豪華なボックス

Amazonで購入しましたが、なんと段ボールが専用の段ボールです。 なんちゅう贅沢なことでしょう。

段ボールを開けると、Tube Screamerをモチーフにしたデザインの巨大な鉄の箱が現れます。

箱の中はほぼ緩衝材のスポンジで、中にTS808HWが大事に収めてあります。

ハンドワイヤリングしているので出荷数自体は少ないと思いますが、まるで限定品のような豪華さです。

TS808HW本体の筐体の通常モデルと大きさ、デザインが全く異なっており高級感があふれ出ています。

TS808HWで弾いてみました

サウンド自体は抜けがよくなっていますが、基本的はTube Screamerの音です。

適切かどうかわかりませんが、80年代のマイルドな歪みということで懐かしい曲を弾いてみました。 ストラトキャスターのフロントとセンターのハーフトーンで、 Buffer -> Strymon Compadre -> TS808HW -> RC Booster -> Strymon Iridium(Round)と繋いでいます。

関連記事