ヴィンテージ国産ストラトキャスターを購入
古い国産のストラトキャスターを購入しました。オーダーしているギターを待てなくて・・・
と言っても、Fenderとかでなく1981年製のフェルナンデスのギターです。
Fernandes RST-50 "THE REVIVAL"とは
購入したのは、1980年代のフェルナンデスのRST-50 "THE REVIVAL"というギター。
1970年代後半から1980年前半にかけては、国産ギターメーカーがギブソンやフェンダーの レプリカモデルで「いかに本物に近いか」を競っていた時代です。 今振り返ってみると、コストに対して異常なほど品質にこだわりがあったように思います。
ところがフェンダージャパンが1982年に上陸することとなり、 少なくともストラトキャスター系の国産メーカーレプリカ戦争は終焉を迎えます。 トーカイやアリアはデザインを変えたオリジナルに切り替え、 グレコは製造していた富士弦自体がフェンダージャパンの製造を担うこととなり、 国産のハイエンドのストラトキャスター・レプリカは1980年代に入ると激減します。
そんな中、フェルナンデスが「ヴィンテージフェンダーの完全再現」をコンセプトに 1981年からスタートさせてのがこのTHE REVIVALシリーズです。 製造元はカワイで、一部がトーカイだったようです。
上級モデルはRST-80で、スタンダードモデルがRST-50です。 違いは、RST-80がラッカー塗装でピックアップがL-5001、RST-50はポリウレタン塗装で ピックアップがL-5000です。メイプル指板の1957年のストラトキャスターを再現したモデルと ローズウッド指板で1964年のストラトキャスターを再現したモデルがあります。
1984年までのモデルは初期モデルとされていて、特に初期はいかに本物に迫るかを競っていた 時代の名残か、現在では入手自体が難しい米国のオレゴン州かワシントン州のアルダーなど 良質な木材が使われていたようです。この時期のTHE REVIVALシリーズは デカールが剥がれやすいことから「消えロゴ期」と呼ばれ、コストダウンした後期と比べると 品質がよいことから非常に人気になっているようです。
オークションで購入したRST-50-64
私が購入したのは1981年製でシリーズ発表直後のモデルのようです。 消えロゴ期ですが、ロゴは完全に消え去っています。
さすがに40年近いヴィンテージギターなので打痕や傷はありますが、 ポリウレタン塗装なので比較的きれいです。 色は当時カスタムカラーだったキャンディアップルレッドです。
- ボディ:アルダー
- ピックアップ:FERNANDES L-5000 VINTAGE
- ペグ:DELUXEの刻印ありのクルーソンタイプ
- “石ロゴ”ネックセットプレート
- ブリッジ・サドル:“REVIVAL F.S.R.G.”の刻印があり
- セレクタースイッチ: CRLタイプの3WAY(もしかするとこれは交換されているかもしれません)
メイプルのネックはきれいなバリトラです。
ネックのバリトラは強度が落ちる場合があるので個人的には必ずしも評価しませんが、 確かに眺めていても厭きない美しさです。
指板のローズウッドも経年の割にきれいで、オイルでメンテするときれいな色が出てきます。
もともとボディ材がよいのか経年で乾燥したためか生鳴りも最高で、 アンプに繋ぐとミドルの密度の色濃い腰太で音です。 歪ませると粘り方も抜群なので、 いつまでも弾いていられます。
早速弾いてみました。このフロントとミッドのフェイズインしたハーフトーンは ストラトキャスターでしか出せない音ですね。