パスワードマネージャーをpCloud Passに移行
以前 ベータテスト に参加していた pCloud Passですが、正式リリースされたようなので 1Passwordから移行する事にしました。
移行を決めた理由
ベータテスト の際には1Passwordとの比較で、pCloud Passはいろいろと機能面で 追いついていないなというの正直な印象でした。
しかし1Passwordは現在ではSubscriptionでの利用しかありません。pCloud PassはLIFETIME Purchaseがあるので、一時的な出費は高額となりますが以降は追加費用なしで生涯使っていけます。今回Discountもあったので、1PasswordのSubscriptionの3年分で pCloud PassのLIFETIME Purchaseができました。
多少の不便に目をつぶっても、費用面でメリットは大きいと思いました。またpCloud自体のユーザーであったので、ベンダーとしての信頼感もあります。
pCloud Passへの認証情報の移行
pCloud Passは1 Passwordからのインポートをサポートしていますが、ちょっと試したところ、「ログイン」情報以外はインポートされませんでした。これはpCloud passはCSV形式のインポートしかサポートしておらず、1Passwordは1PUX形式でなくCSV形式でエクスポートするとログイン情報しか出力しないという仕様のためでした。
1Passwordには不要なエントリーもたくさん残ってしまっているので、 手動で吟味しながら移行することにしました。1Passwordのsubscriptionは後数ヶ月残っているので、ゆっくり移行することにします。
pCloud Passの使いこなし
ベータテスト の際には、1Passwordと比較して機能的に不足している点をいろいろと挙げましたが、以下ではpCloud Passで不足している機能をどう対応して行くのかを説明していきたいと思います。
1Passwordでは統合されているMFA認証はpCloud Passでは対応していません。 MFAについてはマルチプラットフォーム対応で各プラットフォーム間で 完全に同期してくれる Authy で対応することとしました。 そもそも「他要素」の認証なのに、1Passwordのように統合してよいのか という観点からも統合しないほうがよいように思えてきました。
1Passwordのように漏えいサイトのチェックなどは行ってくれませんが、 これは Have I been pwned? で 定期的にチェックすることにしました。 欲を言えば、再使用されたパスワードのチェックや脆弱なパスワード、 安全でないサイトなどはチェックしてほしい ところです。
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pCloud Passは1Passwordほど多彩なフォームをサポートしていません。 「ログイン」についてはそのままほぼ移行できます。 クレジットカード情報もpCloud Passにもフォームが用意されているので 移行できます。1Password上のその他のフォームで管理されている情報は すべて、「メモ」に移行しました。
ソフトウェアライセンスの場合、ほとんどはライセンス番号の管理に なりますが、ソフトウェアによってはライセンス取得時にライセンスキー のような物理ファイルで管理されている場合もあります。 1Passwordではファイルも添付できましたが、pCloud Passではそのような 機能がないようです。pCloudにライセンスキーファイルを保持して、 そのリンクをpCloud Passに保存することにします。
pCloud Passで改善してほしい点
pCloud Passで1Passwordと比較して不足している機能は、ほとんど使い方を 工夫すればなんとかなりますが、以下のような点は今後改善してほしいものです。
現時点でpCloud Passのブラウザ拡張機能は、Safari向けのリリースが ありません。とりあえずデフォルトブラウザをGoogle Chromeにして 凌いでいますが、是非早急にリリースいただきたいです。
pCloud Passを利用する際にpCloudの認証が必要なことです。 ライセンス管理のためと思われますが、pCloudの認証情報を pCloud Passでは管理できないという皮肉な状態になっています。
pCloud Passはパスワード変更時にパスワード履歴を保存しません。 パスワード変更のオペレーションでミスをすると有効なパスワードが なくなってしまうので、ぜひパスワード履歴はサポートして欲しいものです。
Macでは生体認証がサポートされておらず、毎回マスターパスワードを入力する必要があるので、これも対応して欲しい点です。