POMERA DM250を購入
なんとなく気になっていた今年発表されたPOMERA DM250が気になっていたので購入しました。
なぜPOMERAか
POMERAの初号機が発売されたのはiPhone 3Gが日本で発売された2008年でした。
今ほどスマートフォンの能力も高くなかったので、どこでもメモをとれるPOMERAのサイズを見て「ほしいな」と思ったものです。今ではスマートフォンの能力も上がり、PCを持ち出せないシーンでもスマートフォンで十分対応できたりします。
現在は2008年当時と比較すると、PCも小さくなりSSD化やバッテリーの性能も上がったので、 PCだってどこでも持ち出せるようになりました。
なので個人的には利用シーンなど思いつかないのですが、 こういった入力ツールには目がないのでなんとなく購入しました。
POMERA DM250の本体外観
本体サイズは思っていたより、大きかったです。A4用紙を縦に5分の3くらいのサイズです。これ自体はキーボードの使い勝手を確保するためにギリギリ必要なサイズかなと思います。
本体の厚みは折りたたんだ状態でも2cm程度なので、そのまま本体を鞄に滑り込ませればあまり気にならない厚みだと思います。ただし、純正のケースに入れるとかなりの厚みが出てしまい、ケース単体で持ち歩くにはよいのですが、鞄に入れるのは難しいサイズになるので悩むところです。
本体はつや消しで指紋がつかない処理が施してあるので、神経質になることなく使用できます。
ただ高級感はあまりなく、昔のワープロ専用機を思い出します。 本当に購入して箱から取り出し最初の印象は、「昭和の頃に使っていたワープロ専用機っぽい」でした。
POMERA DM250のディスプレイ関連
ディスプレイ表示に関しては、e-Inkでなく普通の液晶なので反応速度もまずまずです。実際にはカラー液晶のようですがモノクロのみの表示となっており、非常に見やすいです。
バックライトもちょうどよい感じの輝度で、まぶしさを感じることもなく非常に見やすいと思います。
室内で使う限り映り込みなどもなくクリアです。個人的にはポメラDM250を屋外で使うシーンというのが思い浮かばないんで、現状で十分だと思います。
テキスト表示
フォントはゴシック体は新ゴ、明朝体はリュウミンが内蔵されています。「設定」メニューからフォントの種類だけでなく、フォントサイズ(16~48ドットの間で調整可能)、横書きか縦書きか、行間などをカスタマイズすることが可能です。フォントは定番なもので癖もなく読みやすいと思います。
またテキスト表示に関しては、細かく調整できます。ただし、残念ながら機能の整理がついておらず、メニュー階層のあちこちに散らばっておりぐちゃぐちゃです。
機能を整理してみましょう。
まず「表示」メニューには「文書の種類」に応じた最適な表示を行うための機能群がいくつかあります。台本に適した「シナリオ」表示や、決まった文字数で文章を調節したいときに便利な「フレーム」表示、長い文章を書く際に便利な「アウトライン」表示があります。
同じ「表示」メニューには「編集の補助」の機能として、画面を2分割できる「分割」、他の文書を内容との比較が行える「比較」、「行番号」表示も混在しています。
また、「表示」メニューには「見栄え」のみ変更する機能として「全画面表示」や「白黒反転」、「グリッド」があります。似たように「見栄え」を変更する機能は「ツール」メニューの中の「スタイル」にもあります。「グリッド」機能によく似ていますが、縦書きや横書きの原稿用紙スタイルにする機能です。
10年の歴史があるならば、もう少し機能を整理してほしいものです。
POMERA DM250の入力関連
POMERA DM2x0シリーズのキーボードは最高にタイプしやすいと絶賛する方がいますが、多分比較しているものが違うのでしょう。一般的なPCのキーボードと比較すると、決してタイプしやすいということはありません。本体サイズが小さいため、キー間のピッチが非常に狭くタイプする際に非常に気を遣います。
また、少なくともDM250はキー入力がシビアでキーの真芯をしっかり打鍵して押し込まないと入力を認識しないことが多いです。高速でタイプしているキーの押し込みが浅くなってしまいます。この制約のためにDM250でのタイピングがどうしても遅くなります。
このキーボードを「入力最高!」とかレビューしている人は、 日頃の入力環境を見直した方がよい。よほどひどいキーボードを使っているのでしょう。
今回のPOMERA DM250ではキーボード配列をソフトでUS配列変更できるようになりました。 ちょっと期待していましたが、無変換キーなどが強制的にスペースになり日本語キーボードでは可能なカスタマイズができなくなります。結果としてよく使う日本語入力と英数の切り替えに、遠い場所にある全角/半角キーを使う必要があり入力効率が下がります。これも機能の整理が上手くできていないのでしょう。
US配列や親指シフトにキー配列設定を変更するとキートップの印字と実際にタイプされる文字がズレる部分があります。POMERAにはキー配列変更に対応したキートップに貼るシールが添付されています。良心的かとも思いますが、キートップにシールって頭おかしいのかと思いました。確実に剥がれるでしょう。
キーボードについてはバックライトが付いていません。慣れの問題かもしれませんが、POMERAなどがプライマリーの入力デバイスになることはないのでブラインドタッチができるほどこのキーボードの習熟することはない思うので、暗い場所でもキーがわかるようにバックライトがほしかったです。
POMERA DM250の編集機能
インターフェイスがGUIでなくポインティングデバイスもないので、操作体系は昭和のころのワードプロセッサー一太郎に近いものがあります。メニューキーでメニューを表示させツリー上のメニュー階層を下っていきながら機能を選んでいくスタイルです。テキストベースなので、こうなるだろうなと思います。昔の一太郎を思い出いますが、一太郎の頃は機能選択→対象範囲選択でしたが、さすがに現代UIのベストプラクティスを取り入れて対象範囲選択→機能選択となっています。
コピー、カット、ペーストなどの機能は、Ctrl-C. Ctrl-X. Ctrl-Vのショートカットが仕えます。
よく使う機能として、「アウトライン」機能があります。
ポメラで扱えるのは純粋なテキストファイルですが、マークアップすることでアウトライン表示に対応しているのです。行頭に#マークを入れることでタイトル階層を表すと認識してくれます。これはMarkdown記法とも互換性があるので、執筆後のPC環境にデータを移行したときもMarkdownファイルとして扱えるので非常に都合がよいです。
POMERA DM250のデータ連係
POMERAからデータを取り出すには以下の方法があります。
QRコード
SDカード
PC LINK
アップロード(メール)
SDカードは抜き差しが面倒、PC LINKもネットワークの切り替えが面倒、アップロードはメールの認証情報をPOMERAに設定するのが抵抗があるので、一番手軽なQRコードを使っています。
スマートフォンにアプリをインストールする必要はありますが、 POMERAにQRコード表示をさせてスマートフォンにかざすだけなので本当に手軽です。ブログ記事程度でもQRコード3枚程度になりますが、連続して読み取ってくれます。
スマートフォンに読み取った後は、pCloudに連携してMacにデータを移送しています。
POMERA DM250の外部連携
一応、POMERAをスマートフォンなどのキーボードとして 利用するBluetooth キーボード機能もあります。
私は必要性を感じないです。POMERA自体はしっかり机に向かってタイプする必要があります。ならば、QRコード連携などでスマートフォンにデータを持ち込めばよいので。
POMERA DM250 の利用シーンを考える
以上を踏まえて、一体POMERAをどんなシーンで利用するのか考えてみました。
カフェで文章を練る。 最近はカフェでMacbookを広げている人が一般的になってきました。ここでMacでなくPomeraを広げているとなんだか優越感です。
客先での会議の議事録を取る。 Macbookを広げてもいいのですが、大仰になりますしバッテリーが心元ないこともあります。その点 POMERAであれば大丈夫かな。
うーん、これくらいでしょうか。どれもPOMERAである必要性はなさそうですが、 まぁなんか気持ちよさそうです。
まとめ
ガジェットとしては気に入っています。
休日にPOMERAだけ持ってお気に入りのカフェまでドライブしてブログ記事のネタを練るとかは気分がよいです。Macbook持って行けばいいじゃんと言えばそれまでですが、多くの人が持ってるMacbookよりも今Pomeraの方がかっこいい気がします。勝手な思い込みですが。