パスワードマネージャー pCloud Pass
以前 pCloudの新サービス について書いていましたが、本日ベータテストの案内を頂きました。 予想通り pCloud Pass というパスワードマネージャーでした。
pCloudのパスワードマネージャー pCloud Pass
アナウンスベースで特徴を見て行きましょう。以下のような機能があります。
軍用レベルの暗号化使ってる
複数のデバイスとOSをサポート
複雑でセキュアなパスワード生成
他のパスワードマネージャーからのインポート機能
ブラウザでのオートフィル
パスワードの自動保存
指紋認証
リカバリー機能
うーん、特徴がないですね。
以下のように謡っていますが、さすがに平文でパスワードを保持している パスワードマネージャーは今どき存在ないんじゃないでしょうか?
Unlike traditional password managers that store your passwords in plaintext, we use a military-grade encryption algorithm to store your passwords in the most secure way possible!
1Password vs pCloud Manager
早速使ってみました。私は普段 1Passwordを使用しているので比べてみました。
Macの場合はApp Storeでアプリが入手できます。Windows/Linuxについて pCloud Passのサイトでアプリが配布されています。 iOSとAndroidについては、それぞれApp Store/Google Playからダウンロード できます。
ブラウザ拡張機能についてはGoogle Chrome, Mozilla Firefox, Braveが サポートされているようです。
1Passwordからのパスワード移行については、1Passwordから一度CSVファイルに 書き出してインポートする事になります。 パスワードはインポートできましたが、他のフォームを使っている情報はインポートされないようです。
1PasswordとpCloud Passの比較について重要なものから上げて行きます。
pCloud Passは1Passwordのように二要素認証の Authenticatorと統合されていません。移行を考える時にこれが一番の ネックになりそうです。
1Passwordのような脆弱性の評価や漏えいサイトのチェックなどの セキュリティ機能はないようです。
ブラウザの拡張機能でSafariがサポートされていません。
1Passwordがパスワードだけでなくクレジットカード、社会保険番号、 ソフトウェアライセンスなど様々なフォームをサポートするのに対して、 pCloud Passは Password, Secure Note, Payment Cardのみです。
フォームに項目を追加することはできません。例えば金融系のサービスだと ログインパスワードと取引パスワードの2種類のパスワードが必要ですが、 pCloud Passでは管理に工夫が必要です。
また、パスワードの自動保存に問題があるのかサイトのパスワードエントリー がどんどん増えて行きます。しかも正しいパスワードでないエントリーが!
まとめ
リリースノートを遡ると !Passwordの最初のリリースは2006年ですから 17年近くの歴史があります。その中で使い勝手とセキュリティを向上させてきました。
pCloud Managerを見ると、いずれの面でもまだまだ1Passwordのレベルに達しておらず、移行の検討対象にもなりません。
まだベータなのでしばらく使ってみて、これからに期待でしょうか。