ブログを Blot.imに移転

(更新日時 )

カテゴリー:  Tech タグ:  blogging blot
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これまで、 静的ジェネレータの Nikola と Netlifyを組み合わせてブログを運営してしました。 Nikolaは大変気に入っていたのですが、この年末年始に見直して色々面倒になってしまいました。

色々検討した結果、日本ではほとんど知られていませんが、比較的新しいブログのプラットフォームである Blot に移行しようと思います。

(2022/04/08更新)

しばらく使ってみた結果Blot.imに大きな不満はなくむしろ便利なのですが、やはりDropboxに依存している点や有料である事などいろいろ考えてやはり Nikolaに戻しました。

Nikola を辞める理由

Nikola自体は気に入っていたのですが、最近色々と面倒になってきました。 昨年 Nikolaはメジャーバージョンアップがあり、私のブログは特に影響がないもののテーマで使用する 要素の変更もあり、今後追従させていかなければならないと思うと面倒臭くなってきたのです。

以前まとめた 私の ブログの変遷 を確認すると静的ジェネレータも 4年近く運営しているので、そろそろ別のプラットフォームに行ってもいいかなという漠然とした理由ですが、新しいブログ・プラットフォームを色々と検討していました。

衝撃のブログプラットフォーム 「Blot」

そんな中で見つけたのが、 Blot という比較的新しいブログプラットフォームです。

Blotでの記事のポストが簡単すぎる

Blot はDropbox上にMarkdownで書いた記事を放り込むだけで、よしなにオーガナイズしてブログとして公開してくれています。 なかなか理解しづらいと思いますので、Blotの デモ動画 を見てください。英語ですが、操作がキャプチャーされているので何をしているかはすぐにわかると思います。

Dropboxの同期自体ほとんどタイムラグがないので、感覚的にはほぼリアルタイムにブログを更新してくれることです。 この仕組みのため、他のブログプラットフォームと比較すると以下のようなメリットがあります。

  • 記事のソースは必ず手元に残り、サービスが終了しても記事は保全されます。

  • 記事の編集はローカルで行うので、いつも使っているエディタを使えます。

  • HTMLに変換する部分はBlot側が担ってくれるので、記事の発行は手間がローカルでDropboxのフォルダにファイルを置くだけです。 [f1]

つまり、 Blot を使うと、静的ジェネレータの美点を享受しながらその面倒な部分を全部Blot側がやってくれるということです。

Blotは拡張されたMarkdownでポストできる

Blot は Markdown、プレーンテキスト、Microsoft Word、HTML、ブックマーク形式、ただの画像ファイルなどをサポートしています。いずれの形式も適切にHTMLに変換してブログの記事を生成してくれます。

Markdownは 基本的な記法 から、GitHub Flavored Makrdown のように、表や シンタックスハイライト付きのコードブロック もサポートされています。

さらに、レイアウトを制御する 独自の記法を拡張 しています。 この機能により要素の位置を変更したり、2カラムや3カラムのレイアウトを作ったりすることができます。 主にテンプレートを自分で作成したりカスタマイズする時に使用することを想定した機能ですが、記事の中でも使うことが可能です。

また、TeXのタイプセットに対応した拡張もなされており、数式表現もテキストエディタだけで表現することが可能です。

TeXでのBibTeXに対応しており参考文献などをBiBTeXファイルにまとめておけば、

ホゲホゲはげげ [see @item1, pp. 33-35; also @item2, chap. 1]

のような記述をするだけで、展開してくれて文末に参考文献をまとめてくれます。

Blot <https://blot.im> を見つけてから、30分ほどで移行を決めてこの記事を書いています。 このくらい簡単ので数個の記事を移行してブログとしての体裁を整えることも可能でした。

Markdownのプレビューも可能

Markdownで記述する際には、テキストのみの表現なのでプレビューが欲しくなります。 使用しているエディタがMarkdownのプレビューをサポートしているとある程度は確認できますが、 当然ブログのスタイルなどは反映されませんから、プレビューとしては不完全です。

Blot <https://blot.im> はプレビューもサポートしています。

通常はDropboxのフォルダにMarkdownファイルを配置すると、取り込まれてBlotのサイトでレンダリングされてブログに公開されます。

ところが 「Drafts」と言うフォルダを作って配置するか、ファイル名の先頭に「[draft]」と言うPrefixをつけておくと、 レンダリングされた HTMLファイルが同じDropboxフォルダ内に生成されます。このHTMLファイルは公開されていません。

このファイルをローカルでブラウザで開くと、完全なプレビューを確認することができます。

また、ソースファイルを書き換えて保管するとブラウザで開いているプレビューは自動的に更新されます。 Markdownのプレビュー機能なないエディタでも、完全なプレビューを確認しながら編集作業を進めることができます。

新ブログプラットフォーム Blotの弱点

これまで書いてきたように個人的にはブログのプラットフォームとしては素晴らしいものだと思いますが、 Blot を始めようかというユーザーにとって敷居を高めているのが以下のような点だと思います。

  • 日本語の情報が皆無 (私も色々調べましたが、日本人でBlotでブログを書いているとか試行したとか言う人は見つかりませんでした。)

  • 月に$4の有償サービスで試用期間がないため、試そうにも有償プランを購入する必要がある。

  • Dropboxに依存している(ように見える)

  • 日本語に対応していない部分がある

日本語の情報がない ことで敷居が高まっているように気がします。 私もBlotを見つけてから日本語の情報を探しましたが、皆無でした。 しかし、 デモ動画 をみていただければわかると思いますが、利用者側から見ると非常に簡単に使えるサービスです。 このブログの記事で少しでも興味を持っていただければと思います。

Blot <https://blot.im> は情報ない上に有償サービスで使用期間もないのでいきなり 課金が発生 しますから、中々二の足を踏みますよね。 ただ、国内のブログサービスを見てみると、有償のサービスは以下のようになっています。いずれも月単位で契約した場合です。

  • Amebaプレミアム : 1,225円 (広告の解除+画像容量アップ)

  • Hatena Blog : 1,008円

Blotは$4/月ですから、国内の有償ブログサービスと比較しても高いわけではありません。 月払い [f2] で試してみてもよい価格だと思います。

Dropbox連携 については、実は Blot はGooglde Driveとの連携も可能です。 ただし、Google Driveはフォルダ単位の共有ができないという制約があるため、私はDropboxを使用していますが。 私はDropboxのフリープランで2GB程度しか容量がありませんが、これまで10年以上書いているブログの総量ですら200MB程度なのでDropboxはフリープランで十分です。 これらのファイルサービスだけでなく、Gitとの連携も可能なのでDropboxに依存したくない方は 設定すればGitリポジトリーで記事の変更を連携することも可能となります。

日本語対応 については、Blotのサイトで行う管理はほとんどありませんし、 サイト自体も整理されて複雑さを排除していますので、英語でも迷うことはないと思います。 記事のテンプレートで英語のものがほとんどですが、あまり違和感はないと思います。

唯一、検索機能が日本語ではうまく働かないので改善してほしいところです。

まとめ

これまでのブログプラットフォームは、オンラインのブログサービス、静的ジェネレータのいずれかでした。 Blot はDropboxとの組み合わせで両者の美点をうまく取り入れた新しいプラットフォームです。

記事の公開も簡単で、記事資産も安全に保持できます。テンプレートもモダンで美しいものが用意されています。

有償のサービスになってしまいますが、ブログに興味がある方は是非お試しください。

[f1]

生成されるHTMLはDropboxに置かれてのでなく、Blotが管理するサーバーに取り込まれてホスティングされます。

[f2]

$44/年の年払いも可能です。

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