転職しました

カテゴリー:  Trivialities タグ:  job
/images/2021/12/jobchange.webp

2021年も終わりますが、個人的に今年一番大きな出来事と言えば「転職」です。

転職のきっかけ

そろそろ定年も見えてくる歳なのですが、昨年くらいから会社(以下、A社)で定年後継続のオファーをいただいていました。いわゆる再雇用というやつですが、A社には以下の2つの再雇用制度がありました。

  1. 業務も変わり最低賃金となるが誰でも応募可能な制度

  2. それまでの8割程度給与で継続してプロフェッションとして活動できるが、会社からオファーがあった場合のみ応募できる制度

ありがたいことに後者のオファーをいただいたわけです。今年になってこのオファーの前提として一つ条件を出されました。

  • 昇進すること

昇進といっても、これもありがたいことに昇進するためのサポートも会社から色々といただきました。

しかしよく考えると、「 なぜ昇進して責任が重くなるのに、給与が減る? 」ということが心に引っかかりました。個人的にはある程度手も動かせるこれまでのポジションも気に入っていたので、昇進も今ひとつ乗り気になれません。

そんな時に同世代の方から「長く働くつもりで転職するなら、早く動いたほうが良い」という話を聞きました。「そういうものなのかな?」と思いましたが、再雇用のオファーについての引っ掛かりもあったので情報収集のつもりで転職サイトに登録してみました。

転職活動の始まり

利用した転職サイトは、 リクルート ダイレクト スカウト [1]_です。

転職サイトに登録すると、いろんな会社のエージェントさんから連絡が来ます。

何人かエージェントと面談してみました。この時履歴書と職務経歴書も作ってなかったので、早速作ってみました。履歴書と職務経歴書を作ってエージェントと共有すると、候補の会社を紹介してくれます。

当時大量に人材募集をかけていたSIer系で定年70歳を謳う企業があり、紹介してくれる会社も10件中6件くらいはこのIT会社だったりしました。

正直職務が変わらないのであれば、会社からのオファーを受けた方が待遇としては全然良いのであまり気が進みませんでした。

しかし、エージェントのうち何社か、吟味した企業を紹介しようとしっかりと検討してくれたエージェントがありましたが、結果的に RGF Executiveというエージェントのところの紹介をいくつか検討しました。エージェントさんは基本的に日本人の方ですが、たまたま私についてくれたのは海外から来た方でした。

面接対策

エージェントさんからいくつか候補会社をいただいて面談のスケジュールを調整していましたが、 その中の1社に今回の転職先であるB社がありました。

A社とは立ち位置が違うIT会社でしたが、A社での仕事とは違う経験ができそうな気がしました。

B社の最初の一次面接でOKをもらった後、あと数回面接があると聞かされました。下図のような感じです。A社の中途採用では面接は精々2回なので、ちょっと驚きつつ「ちゃんとしてるんだな」と思いました。

面接プロセス

面接プロセス

エージェントさんからは以下のようなサポートがありました。

  1. 会社の理念とか、この会社の面接方式

  2. 面接官の情報(LinkedInやFacebookのリンク)

  3. 希望処遇についてのアドバイス

面接方式 はエージェントの秘伝とかでなく、B社自体がWEBサイトで一般的に公開しているものでした。書籍などにもなっていました。

これらをざっと読んで、自分の経歴からいくつか話せそうな経験談を選んで会社の理念と関連づけてストーリーを練ってみました。この会社の理念は数が多く十数個ありましたが、経験談については4つくらいに絞って、複数の理念と紐付けた説明を考えてました。理念の数は多くても似たような理念も多く、同じ経験でも解釈や見方によって複数の理念と結びつけられるからです。経験談自体は、書き下すようなことはせず、キーワードを列記したようなメモを作成した程度です。

技術面接 で、予めお題を与えられてシステム構成図を作成して説明するというものでした。お題は3行程度で前提は自分で補足して良いということだったので、構成図のそれぞれの箇所で前提となる非機能要件や機能要件の背景などを継ぎ足していき、「なぜこの構成か?」に全て解答できるようにしました。

例えば、WEBアプリケーションのハードウェア構成の根拠として、以下のようなことを考えました。

  1. 設問は「世界的な企業のWEBサイト」としかなかったので、Amazonと同規模の取引がある想定とした。Amazonの取引量は調べればわかります。

  2. 以前の自分の経験したシステムでの1サーバーの処理能力(トランザクション/秒)と同等とした。

  3. 上記2つから最低必要なサーバー数を求めた

  4. 冗長化の要件を考慮してサーバー数を調整した

ここまでは聞かれませんでしたが、書いたもの全てにこういった根拠を用意しました。

面接官情報 については、それで何か対策するということはやりませんでしたが面接官の顔写真や経歴など知ることで多少安心できたかと思います。

希望処遇 については、どの程度のことを書いてよいかわからなかったのですが、「2〜3割増で行け」とエージェントさんさんが薦めるので「そういうものかな」と従いました。職務にあった給与レンジってあるんだと思いますが、経験でわかっていてアドバイスしてくれたのか、エージェントさんさんの報酬にもつながるので強気だったのかわかりません。

転職を決断

無事面接を終え内定を頂いた後、こんなに早く決めるつもりがなかったので「さて、どうするか」です。

決めた理由は3つです。

  • 家庭の事情でちょうど一月ほどの休みが必要だったので良い機会かと思った

  • 新しい会社では数人の面接だけでなく、面接の前後に人材担当の方からの事前説明やフォローアップがあり人材に真剣な印象だった

  • 待遇

まぁ、そんな感じで今年転職しました。 まだ入社2ヶ月で実際のところ研修しか受けていないので業務を始めたらどう感じるかわかりませんが、 今のところ楽しくやっています。

まとめ

今回の転職してみて、「もし転職するなら」をまとめてみました。

  1. 履歴書はざっくりで良いが、職務経歴書は枚数が多くなっても自分が関わったプロジェクトなどがわかるように細かく書く。

  2. 面接先の理念などを確認して、職務経歴の中から理念にあった行動を示せる経験談を整理しておく。成功事例だけでなく失敗談も織り込んでおく。

  3. 技術面談で設計などを求められた場合は、設計だけでなく「何故その設計か」を説明できるようにしておく。

今回私はエージェントを使いましたが、転職先について自身で希望があり求人などが出ている場合は、直接応募してもあまり変わりないかなと思いました。エージェントを利用するメリットは、以下のようなものだと思いました。

  • 中長期のキャリア形成も支援しつつ、候補会社を紹介してくれる

  • 面接のノウハウや面接官の情報を教えてくれる

  • 処遇面での交渉のクッションとなってくれる

個人的には思ってもいなかった転職のきっかけとなったので、利用してよかったなと思っています。

コメント

Comments powered by Disqus