スバル ニュルブルクリンク24時間レース参加見送り
COVID-19の影響によりスバルが今年のニュルブルクリンク24時間レース参戦を見送ることが発表されました。
先週末に千葉スバルで既に受注ストップとなってしまったBRZの千葉スバル 特別仕様車「BRZ ST-C Selection」の発表があり、その監修をされた STIの辰己英治総監督にリモートでトークショーも開催されていました。 私は途中で帰ってしまったのですが、この見送りについて語っていたのかなぁ?
ニュルブルクリンク24時間レースへのCOVID-19の影響
元々このレースは5月に開催されていますが、今年はCOVID-19の影響で9月に延期されていました。
スバルはここ数年このレースに毎年チャレンジしていますが、日本からはTOYOTA GAZOO RacingはLEXUS LCで、 KONDO RACING [1] は日産 GT-R で参戦の予定でした。TOYOTA GAZOO Racingは 5月には早々と参戦見送りを発表していましたし、KONDO RACINGも6月中旬には 見送りを発表していました。
スバルはギリギリまで検討していたのでしょうが、客観的に考えるとやはり今年COVID-19 の状況が改善するとも思ませんので、仕方ない決定ですね。
参戦見送りの影響は?
今回のレース参戦見送りはどんな影響があるでしょうか?
一般に自動車メーカーがレース参戦する意義は、大きく2つあると思います。
- レース参戦による露出による売上への貢献
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特に市販車ベースのレースではこの意味合いは強いですね。
- 新しい技術の実戦開発
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実際にSTIでも"NBR CHALLENGE"として、「クルマを鍛える場であり、商品の開発と実証の場」としています。
ところが今年のレースに限って言うと、「一体、何を目的に参戦しているのだろう?」と言うのが スバルファンとしての私の正直な感想だったので、むしろ無理な参戦を取りやめてよかったのでは ないかとさえ思います。
なぜなら、今年参戦を予定してた WRX STIは昨年と同じく昨年まで販売されていた WRX STI をベースとした車両だったからです。そうです、既に販売していない車、既に生産していない エンジンをベースにしたレース車両です。それって参戦する意義があるんでしょうか? 売上への 貢献も技術のチャレンジもそこにはないように思います。
2年連続してクラス優勝をしており、「勝つ」と言う目的からは昨年の車両を改良しEJ20エンジンで挑戦した方が良いのはわかります。
しかし、スバルファンとしてレースの意義を考えると、当面勝てなくても 次期 WRX STIのプロトタイプ [2] をベースとして新しいエンジンで参戦してこそ、"NBR CHALLENGE"なのではないかと。
WRX STIが特別な車であるのは、 2008年のWRC撤退以降も辛うじてニュルブルクリンク24時間レース を実践し正にクルマを鍛えてきたからです。レースで全く実績がない 例えばFA20なりFA24エンジンが搭載された次期 WRX STIが発表されたとして、それは果たして 「WRX STI」なのか?
私ならそんな車には見向きもせず、「 GRヤリス [3] 」を買います。
来年のスバルのチャレンジを見守って行きたいと思います。
Footnotes