ハッカー向け RPN電卓 HP-16Cクローン SwissMicros DM16L

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80年代のヒューレットパッカード社(以降、HP社)のハッカー向け電卓 HP-16Cのくろーんを見つけたので、衝動買いしました。

HP-16Cとは

HP-16Cは1982年に発売されたHP社のエンジニア向け電卓です。

通常の電卓の機能に加えて、エンジニア向けに16進数、8進数、2進数がが自由に扱える様に 作ってありました。

計算できるワード長のデフォルトが16ビットであったり、正負がない計算、オーバーフローや キャリーフラグの処理と、数学的計算より当時のコンピュータエンジニアがやりそうな バイナリーベース演算を簡単に利用できるように作られていました。 (ワード長は64ビットまで設定できます)

また、数ステップのキーインを覚えさせることで簡単なプログラミングも可能でした。

HP社の電卓なので、当然入力方式はRPN(逆ポーランド)法です。

発売当時は4万円くらいしたそうです。 現在は販売されておらず、オークションなどで時々見かけますが結構な高値が付いています。

SwissMicros社のDM16Lとは

あるとき、AmazonでHP-16Cのクローンであるという、 DM16L という製品を見つけました。

SwissMiros というスイスの会社の製品で、他にも HP社の電卓のくローンを作っているようです。価格も1万5千円前後だったので、衝動買い してしまいました。

HP社の電卓のRPNに慣れてしまっていることと、16進数や2進数が扱えると仕事柄便利かなと 思ったのが購入の動機です。

DM16Lの印象

この製品の他にDM16というカードサイズのものもあるらしいですが、私はオリジナルに 近いDM16Lのほうが好みです。

注文すると、数日で海外から発送されてきました。

ビニールに包んだだけの本体とカバーのみという簡単なパッケージで、 説明書などは入っていませんでした。

まぁ、ちょっとしたインストラクションは、 SwissMiros のサイトに掲載してありますし、基本はHP-16Cと同じなのでHP-16Cのマニュアルで十分です。 HP-16Cのマニュアルはネットで検索すれば見つかります。

マニュアルを見ながらざっとチェックした感じでは、HP-16Cのマニュアルに記載していある ような機能は完全に互換性があり、 機能的にはHP-16Cと違いを見つけることはできませんでした。 なんとなくうれしくて持ち歩いて、計算が必要なときにはわざわざ使ってみたり しています。まぁ、この2週間ほどで16進数計算の必要に迫られたのは1度だけですが。

まぁ、はっきりいうと今時のエンジニアは、 16進数計算の必要性に迫られることなんてほぼ皆無ですわな。

外観もHP-16Cそっくりですが、キーについては専用のものを用意できなかったようで汎用品に キートップが印刷してあるようです。従って、HP-16Cのように特殊キーは別の色になって いたりということはなく全体的にグレーのキーのみでプリントで対応しているようです。

液晶表示もフォントなど違いそうで、昔のユーザーはちょっと幻滅するかもしれません。

私は大丈夫でしたが液晶にゴミが入っていたという方もいるようで製品の品質自体は 褒められたものではありません。が、今では手に入らないHP社のクローンを地道に販売 している時点でマニアな企業ですし貴重な存在です。ファームウェアなども小まめに改善して リリースしているようです。

科学計算向けのHP-15Cのクローンや、金融電卓 HP-12C (こちらはまだ 新品が購入できる現役製品ですが)のクローンも販売しているようです。

気になる方は是非お試しください。

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