フォーラムエイトがShadeを買収
フォーラムエイトによるShade買収
90年代に3D画像を作成しようと Shadeを購入して以来数年愛用していましたが、最近は アップグレードもせず放置状態でした。
そのShade の販売元である株式会社Shade3Dがフォーラムエイトにより買収されました。
株式会社フォーラムエイト(本社:東京都港区港南2-15-1、社長:伊藤裕二、URL:http://www.forum8.co.jp)は、ニューホライズンキャピタル株式会社(本社:東京都港区、取締役会長 安東泰志)より、株式会社Shade3D(東京都台東区浅草橋 5-5-5 キムラビル4F 代表取締役 笹渕 正直)を買収いたしました。
Shade自体は当初福岡にあったエクス・ツールという会社が開発され、2003年頃まで 同社で開発・販売していました。
その後同社の経営破綻に伴いイーフロンティアに売却され ました。当時イーフォロンティアが「Poser」という人物モデリングソフトも買収した ため相互にデータ連携ができていたはずです。
イーフロンティアの経営が悪化したことからマウントゴックスが株式会社Shade3Dを設立 する形で2013年に買収しています。が、このマウントゴックスが色々と問題があり、 ビットコイン消失で破産し経営者は顧客の預かり金から事業買収資金に流用したとかで 逮捕されたりで、Shade3D社自体も経営が危うくなっていました。
そんな中2015年に投資ファンドのニューホライズンキャピタルが再建計画とともに 買収していました。今回は建築系のアプリなどを扱ってるフォーラムエイト社に 譲渡され再建が完了ということでしょうか。
Shadeとは
Shade自体は3Dモデリング&レンダリングツールですが、当初は非常にユニークな アプリでした。
国産である
優秀なレイトレーシングを実装している
ポリゴンでなく自由曲面でモデリングする
3Dソフトと言えばほとんど海外のアプリしかありませんでしたらから、3Dを扱うソフトで 80年代から続く「国産」ソフトというのは珍しかったと思います。
また、値段の割にレイトレーシングが優秀でフォトリアリスティックな画像が作れたものです。
もっとも特徴的なのは、多くの他の3Dソフトが「ポリゴン」と呼ばれる多角形の面から 構成される物体を削ったりつぎ足したりして作成していくのに対して、自由曲面はベジェ 曲線からなる曲線で面を構成し立体化させていく方式でした。
今ではShadeもポリゴンを普通に扱えますが、自由曲面で立体を作成していくのにはコツと 独特の発想が必要で作成自体が楽しかったです。「3DのIllustrator」とShadeが称されて いたことがありましたが、その独特の作成感覚はAdobe Illustratorに相通ずるものがある のかもしれません。
2007年当時オーダーメイドで「木のソファ」を作ってもらったときに使ったのが最後ですかね。 趣味に掛ける時間も中々取れず段々高機能になっていくShadeに着いていけなくなって しまいましたから。
また、始めようかな。
以下は、Shadeでレンダリングした木のソファです。体験版を使用したので、画像に「 Shade」と入りまくっていますが。