新型フォレスター発表に思う
売れるんだろうな、新型フォレスター
新型フォレスターの先行予約が先月から開始されています。
色々と暗いニュースも多いスバルですが、この新型フォレスターには力が入っているようで ディーラーからも熱心なお誘いを受けます。
確かに、SUV人気というのあるのでしょうが、フォレスターはいつの間にかレガシィに変わって スバルの屋台骨的な車になってきましたね。
まだ試乗したわけではないのですが、仕様を見ても売れそうな雰囲気をとても 感じます。
プラットフォームが最新のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)になって、 車体剛性が上がり、車内の静粛性やサスペンションも含めた走破性、安定性の 進化が期待できる。
エンジン形式は先代から変わらずFB25だが、やっとポート噴射式から直噴化され 吸気だけだった可変バルタイも吸排気で行われ、熱マネージメントシステムも採用した 現代的なエンジンに進化させている
ステアリング支援まで行う最新のアイサイト・ツーリングアシストだけでなく、 ドライバーの顔認識により眠気や不注意に対する警告、シート合わせの自動化など をやってくれるドライバーモニタリングシステムを加え、最新技術による安全性 をアピールできる。
好き嫌いはあるでしょうが、トヨタの奇天烈なデザインのSUVに飽きているユーザー もそろそろ出てきている今日、素直でボクシーなデザインは好感が持てるのでは ないか。
そもそも「形だけSUV」が多い中、本格的な悪路走破性も持ったSUVでありながら比較的 コンパクトで街中でも取り回しがいいので現行フォレスターもモデル末期でも 結構売れていたようです。新型になり、更に期待できそうです。
マニュアルトランスミッション はラインナップされない!
カタログを見てて気がついたのですが、「新型フォレスターには、MT車がなくなっている!」
まぁ、時代の流れなんでしょうね。
免許取得する方の6割以上がAT限定、販売比率も98.5%はAT車と言うので、 そもそもSUVと言えどMT車のニーズ自体が縮小している状況です。
加えて、スバルの場合アイサイトがあります。
昨年の東京モーターショーでSTIの社長が次期WRX STIとも言われていたヴィジブ・ コンセプトモデルについて「世界トップレベルのADASも組み込んだ、スバルとSTI のコンセプトモデルです」と語っていたし、開発本部長は以下のようにも語って いましたがら将来はMT車でもアイサイトが搭載されるのかもしれません。
あそこにステレオカメラが付いていますけれど、それ(=アイサイト)と マニュアルトランスミッション(MT)との組み合わせは、世界で戦うために やっていかなければならないですから
が、現状ではMT車に対応したアイサイトがないので、「全車アイサイト搭載」と 安全性をアピールするために、MT者だけ例外というわけには行かないという事情 もわかります。新モデルでMT車がどんどんラインナップから落ちていくのは 仕方がないことなんでしょう。
改めてスバルのラインナップを見ると、インプレッサ、XV、レガシィ、アウトバック、 レヴォーグ、WRX S4、そして今回のフォレスターは、全てのグレードがリニアトロニックか、 スポーツリニアトロニックとなっています。マニュアル・トランスミッションが選択できる のは、WRX STIとBRZのみです。
懐古趣味だと自覚はしまていますが、なんだか寂しいですね。
リニアトロニックがダメだと思いません。確かに、最初の頃のリニアトロニックは アクセル操作と車速に対するリニアトロニックの制御とその結果のエンジン回転数 がどうも感覚に合わない、いわゆる「ラバーハンドフィール」を感じてしまい、 気持ち悪かったものです。が、最近のリニアトロニックはよくできているので、 街中ではほとんど不満は感じないくらい改良されて来ていると思います。
これだけ出来が良いと、「これでいいんじゃない?」とも思います。
世界的にはスーパーカーでもMT車はほとんどなくDCTなどの2ペダルがほとんどです。 また高級車では、更にDCTからまた多段化に成功したATが主流になりつつあります。 技術的な流れも速く、何が正解かわからなくなってしまいますね。
いずれEV時代になれば「トランスミッション」なんて意味がなくなる可能性 もあると言われています。
そんな中でエンジン形式から独自にならざるおえないスバルが、 リニアトロニック路線を大きく変更するリスクを考えるとメリットが少ないのも 道理です。
今更トランスミッションにこだわるなんてのがノスタルジーなんでしょうね。