スピードマスターのケースチューブの交換
先日オーバーホールに出したスピードマスターですが、スォッチジャパンから連絡がありました。
ケースチューブの傷み
なんとリューズの部分の腐食があり、ケースチューブが傷んでいるため交換になるとのことです。
ケースチューブってどこだ?
ケースチューブとは、リューズがねじ込んであるケース側の筒状の部品です。リューズ側とチューブにはリューズをねじ込んで固定するためのネジ山があります。
今回どちらが傷んでいたかよく効きませんでしたが、どちらかが腐食などで傷んでいた場合再発を防ぐために両方を交換するのが普通のようです。
納期が2ヶ月伸びる
で、このケースチューブの交換にロウ付け1が必要になるとのことです。そのため、納期が2ヶ月遅くなるとのことでした。
あまりの期間に「国内でできず本国に送り返すのですか?」と訊いたところ「国内での作業になりますが、ロウ付けができる職人が限られているため期間をいただいております」とのことでした。
やはり、毎日リューズを回す手巻きの宿命でしょうか。
今回は「オーバーホール依頼時に内部を開けて確認したにもかかわらず、発見してご提示できなかった」との理由でこの追加作業については追加費用は発生しないとのことでした。
ロウ付けって、できる業者が限られているので町の時計屋さんに出してもスォッチジャパンに出しても同じなんですが、2〜3万円程度はかかります。前回「オーバーホール料金が値上げしてクソ高い」みたいな文句を書いてしまいましたが、なかなか良心的でした。
3月くらいまで、息子の自動巻を借りておくとするか。
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ロウ付けとは、「鑞付け」と書きます。ロウを使うわけでなく、金属を接合する溶着の一種です。母材よりも融点の低い合金を使い接合させます。この融点の低い合金のことを「ロウ」と呼びます。時計のチューブケースの場合は、ケースとチューブを接合させるため、熱を与えながら合金で接合します。この時ケースにも焼きが入ってしまうので、その後磨きが必要になるようです。 ↩