日本産の絶品ラム酒 Seven Seas
美味しい日本産のラム酒を見つけました。バーでカウンターに置いてあったボトルを見つけたのです。
日本でラム酒が作られているのをご存知でしたか?
不覚にも私は知りませんでした。
「黒糖焼酎」というラム酒の原料となるサトウキビを使って作る焼酎は国税庁の通達で奄美群島に限定されていたということを知っていたので、なんとなく他の地域ではサトウキビを使ってお酒を作れないものだと思い込んでいました。
それに「ラム酒」というとカリブ海諸国が発祥ですし、それほど日本でメジャーなお酒でもありません。日本で作っていると想像することすらありませんでした。
一般的に飲まれるラム酒の銘柄もバカルディ、キャプテンモルガン、ハバナクラブ、ロンサカパ、パンペロなど外国産ですから、国産のラム酒など聞いたこともありませんでした。
ところが、調べてみると結構日本でも作られているのです。
驚いたのは2013年に滋賀県大津市に開業したディスティラーが作る「NINE LEAVES ANGELS HALF」というラムは、世界中の多くの品評会で高い評価を得てフランスやアメリカでは金賞を得ています。
もちろん、サトウキビを作っている沖縄でもラム酒が作られています。沖縄の泡盛や地ビールで有名なヘリオス酒造も「ヘリオスラム」というラムを出しています。同じく沖縄の株式会社伊江島物産センター伊江島蒸留所では「イエラムサンタマリアゴールド」というラム酒を作り始めました。
高知で作られた Seven Seas
今回私がいただいたのは高知県にある菊水酒造さんの 「Seven Seas」というラム酒です。
実は高知は、江戸時代後期から黒糖の産地で幕末には土佐藩の財政を支え、昭和初期には日本最大の黒糖の産地でした。
そんな古くから伝わる製糖技術を生かし、専用工場の近くの畑で収穫後すぐに搾汁・濃縮し、黒糖の甘く豊かな香りを持った原料が作られています。その後、数ケ月間寝かせたところで安芸川の伏流水を使用して仕込み発酵を待ちます。低温でじっくりと蒸留されたラム酒をさらにオーク樽で保存し樽香を加え、最後に琺瑯タンクで熟成させてまろやかさを出しているそうです。トータルで3年もの月日をかけて熟成させているのです。
黒糖の甘く芳醇な香りとオーク樽のスモーキーな香りが絶妙のバランスで、ラム酒の中でも飛び抜けた良い香りです。
味わいも香りから想像できる通り、フルーティな優しい甘さが最初にやってきます。そのあと、鼻に抜けるオークの樽香と共にスパイシーな味で爽やかに締まった印象です。柔らかな余韻はありますが、さっぱりした飲み味です。ラム酒というか、味わい深いシングルモルトのようです。
いやぁ、ラム酒がこんなに美味しいとは! しかも、国産です。
早速、Amazonで注文してしまいました。