ヒゲはこれで剃れ、フェザー 特撰 両刃オールステンレスレザー TAS-DS
つい、買ってしまいました。
両刃オールステンレスレザー TAS-DS を買ったわけ
もう買えなくなるのかなと、つい買ってしまいました。
フェザーは日本のカミソリメーカーの老舗ですが、このフェザー 特撰 両刃オールステンレスレザーは特別なモデルらしく、フェザーのWebサイトをチェックしてみてもカタログに掲載がありません。それで焦って買ったわけです。
ずっとメルクールの両刃ホルダー 334Cを愛用していました。完成度も高くこれ一本で行きたいところですが、材質が真鍮にクロームメッキをしたものです。耐久性が低いわけではありませんが、10年とかのスパンで見るとやっぱり腐食やメッキの剥げは避けようがありません。(今の所、5年の使用でもピカピカですが)
このフェザー 特撰 両刃オールステンレスレザーは、無垢のステンレスでベロアメッキを施したものです。ベロアメッキとは無光沢艶消しニッケルでの処理です。つまり、こちらはほとんど一生ものです。
「お手にとっていただいた方に生涯ご愛用いただける製品を」フェザー特撰両刃カミソリはこの思いを一心に、技を極めた職人が一点ずつ丹精込めて仕上げた逸品でございます。
とありますが、無垢のステンレスから削り出して作られているそうです。
開封の儀
さて、開封です。
やってきたパッケージには大きく「特撰」の文字が描かれています。テンションが上がります。
中には赤い立派な箱が入っています。
中身は、取扱説明書、ホルダー本体、スタンド、ハイステンレス替え刃が入っています。
このスタンドも無垢のステンレスからの削り出しです。
ものすごい精度感です。
メルクール 334cとの比較
愛用していたメルクールとの比較です。
まずはメルクール 334cです。
まだクロームメッキも健在でピカピカです。ホルダーに上下を挟まれた刃は2ミリ程度が顔を出しています。そして、カミソリの下部は波打ったような加工がされています。この部分で肌を抑えつつ、ヒゲを立たせて刃で剃っていくわけです。
では、フェザーのオールステンレスです。
基本的な構造は同じですが、刃はメルクールよりも露出しておらず1.5ミリ程度です。刃の上下のホルダー部分がメルクールは斜めに一直線だったのに対して、フェザーの方は刃の下部だけが少し出っ張っています。相対的に刃は少し奥まった位置となります。メルクールにあった波状の加工はありません。
これは思想の違いでしょう。
メルクールの方は「そもそも刃も2ミリしかないから怪我なんかしないからしっかり剃ろう」という感じでしょうか。ヒゲを剃れることに重きを置いて設計されているような気がします。そのため肌に当てれば、ホルダーで肌が抑えられつつも刃とホルダーは一直線なので結構肌に刃が当たります。
フェザーの方は下の肌を抑えるホルダー部が刃よりも出ているため、肌がきっちり抑えられメルクールよりも安全性を重視しています。刃は相対的にホルダーより奥にあるので、当てれば剃れるという訳にいかず適度な角度で肌に当てることが必要です。
剃り味は
早速ヒゲを剃ってみました。
ふむふむ、ステンレスの質量が真鍮よりずっしりくるのでメルクールより数段重く感じます。その重みでそっと肌に添えていって優しく剃ってあげることができます。
使っているのは付属のハイ・ステンレス刃です。
以前メルクールで使った時は、もう顔中が血だらけになるくらい出血しました。その時は「なまくら刃が!」と呪ったものですが、今から考えると実は切れ味がキレっキレなのかもしれません。
メルクールはメルクールの刃を使っていましたが、先の構造のようにメルクールのホルダーは相対的に積極的に刃を肌に当てていく感じですから、実はメルクールの刃の切れ味はマイルドでそれとあっているのかもしれません。そういえば、替え刃の寿命って2週間程度だと思うのですが、メルクールの刃は2週間経ったくらいからが使い心地が良いと思っていました。これは適当に刃が鈍って、適度に切れ味が落ちていたということかもしれません。そこに切れ味が鋭いハイ・ステンレス刃をつけると、切れ過ぎちゃうのか。
その点、フェザーのオールステンレスは刃が奥ゆかしいくらい露出していませんし、ホルダーのガードもなるべく肌を刃に当てないようにしているようですが、切れ味鋭いハイ・ステンレス刃にはこの程度で良いのかもしれません。
実際、角度さえ合えば、驚くほどスムーズにヒゲを剃ることができます。逆にいうと、角度が合わないと、全く剃れないのです。そのあたりはちょっとシビアかもしれませんが、肌には優しいのではないでしょうか。
コストパフォーマンス
え! カミソリのホルダーに25,000円! って思う方もいるでしょう。
現在一般的な5枚刃などの替え刃の単価は375円くらいです。メルクールの替え刃は安いのですが、それでも一枚100円くらい。ハイ・ステンレス刃は国産だけあって一枚50円程度です。
大体、替え刃の寿命を2週間とすると、25,000円の投資を取り戻すには、
現在使用のカミソリ | ROI | 前提 | 現代的な5枚刃ユーザー | 約4.5年 | 替刃の単価差額は325円、5枚刃は単価1,000円のホルダーを毎年取り替える想定とする。 |
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メルクール・ユーザー | 7.5年 | メルクール替刃とハイ・ステンレス替刃の価格差は50円、メルクール(約9,000円)は本体を7年に一度買い換える必要があるものとする。 |
いずれにしろ、一生ものです。