世界は56年前のIBMのシステムに運命を委ねている
定期的に出てくるネタです。
いよいよ来年にはシステム更改するようなので、今回が最後のネタかもしれません。
アメリカ会計検査院(GAO)が発表した文書によると、アメリカ国防総省(ペンタゴン)やその他重要施設では、核兵器の重要書類なども、いまだにフロッピーディスクを使って運用されているそうです。
しかもあのでっかい8インチサイズを、1976年に発売されたIBMの「Series/1」を使って読み込んでいるとのことですよ。
8インチのフロッピーってのはIBM 4964 disketteのことでしょうか。IBM Series/1自体は、1976発表で1980年代後半にはWithdrawしています。
フロッピーも驚きですが、もっと驚くのはSeries/1の部分でさえ、販売期間を考えると30年前のシステムです。調査ではSeries/1を中心したこう言った国防系のシステムは全体として56年間運用されているとのことです。
8インチフロッピーみたいなレトロなメディアで信頼性がどうこう以前に、システム全体として老朽化対応とかメーカーのサポートはどうなってんだってほうが気になります。
そもそもSeries/1のハードにしてもその上のOSや言語、その他のソフトウェアにしても、IBMはおそらく通常のサービスは打ち切っているはずです。
もし特別対応で個別のサービス延長をしているとすると、IBMにこう言った古いシステムの要員を抱える費用を払っているはずです。米国ではGovernmentはIBMの特別な上客ですから、そういうサポートもやるでしょう。有償なら。ただし、他の市場では通用しない特別な技術を維持するために要員を抱える必要があるので、そりゃ高額のサポート費用を取るでしょう。
GIZMODOの記事では肝心の部分が抜け落ちていますが、今回のGAOの調査ではIT予算の75%がこう言ったレガシーシステムに費やされているそうです。
もっと怖いのは、「動いているから使ってる」と言っていますが、サポート切れ状態で運用されてることです。あぁ、神様。
GIZMODOさん、このネタが好きらしく、ちょうど2年ほど前にも記事にしています。
・5.25インチよりまだ古い'70年代の8インチフロッピーディスク
ちなみに8インチフロッピーについては、橋の制御にも使っているというGigazineさんの記事もありました。