ワイルド・スピード スカイミッションを観て
ワイルド・スピード SKY MISSION を観ました。
137分とかなりの長編でしたが、一瞬も気を抜けないとてもよくできたアクション映画でした。
しかし、カーアクションかというなんか微妙な感じですね。
カーアクションとしては微妙
車のアクションシーンはもちろん満載です。
ドムとデッカード・ショウのチェイスから始まり、山岳地帯のシーンの一本道でのバトル。そして、アブダビでは高層ビルから隣の高層ビルへのスーパーカーでのジャンプ、最後はロスの市街地での車と無人戦闘機とのバトル。
確かにチャレンジしています。
最初はよくある正面からお互いに車で突っ込んで度胸のない方が避けるというあれでは、掟破りのそのまま正面衝突。
山岳シーンでは、CMでも使われた飛行機からの車でのダイブや、オフロードでのカーチェイスにもチャレンジしています。アブダビではスーパーカーの室内でのアクションから高層ビルからのジャンプ(冒頭、ブライアンが車のおもちゃを投げた子供に「車は飛べないよ」というシーンを思い出してニヤリとしますな)。
どれも迫力のあるシーンに仕上がっていますが、やっぱり奇をてらいすぎて車は使っているけれどカーアクションじゃないって感じがし過ぎてしまいます。
使用された車は
ドムは相変わらずダッヂチャージャーが中心。ブライアンは、Impressa WRX STI(GRB)、GT-R R35、Toyota Supra(JZA80)とこちらも相変わらず。
GT-Rってイメージはありますが、実はインプも結構気に入っていたようです。
「ワイルド・スピードMAX」でも後半ブライアンが乗っていますし、「ワイルド・スピードMEGA MAX」でもハンが乗っていました。「ワイルド・スピード EURO Mission」でもストリートレースで登場しています。
ただ、アブダビのシーンでライカン・ハイパースポーツが凄すぎて見逃しがちですが、意味もなくメンバーがブガッティやフェラーリなどスーパーカーに乗って登場するシーンが出てきます。なんか、意味もなく興ざめでした。ライカン・ハイパースポーツはさすがに本物でアクションしたわけじゃなくポルシェ・ボクスターでレプリカを作ったそうです。それでも、そもそも本物もポルシェのエンジンを使ってますしWモーターズ協力でレプリカを作ってるので本物と見分けつかんでしょう。
まとめ
このシリーズ、個人的には大変楽しみにしていますが、初期の作品と後続の作品の間でストーリーの矛盾を抱えていました。
まず、
- 死んだレティ
- 死んだハン
レティは第4作「ワイルド・スピード MAX」で殺されてしまいます。そして、第4作では復讐に燃えるドムが描かれますが、第5作「ワイルド・スピード MEGA MAX」ではドムは新人警官だったエレナという伴侶を得ます。そして第6作「ワイルド・スピード EURO MISSION」でレティが生きていることがわかります。キャステイングの問題なのか、ストーリー上の都合なのかわかりませんが、明らかに死んだことにしたレティを製作の都合で生き返らせちゃったんですね。
今回の「ワイルド・スピード Sky MISSION」ではレティの失った記憶を取り戻しドムとの関係の修復も一つのテーマになっていて、これで一件落着ということでしょうか。
ハンの方はシリーズ3作目までの矛盾です。
というのも、第2作目「ワイルド・スピードX2」はローマンやテズが登場した作品ですが、ドムは出てこずブライアンだけが主人公です。そして第3作「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」は東京が舞台で最後にドムがちょっとだけ顔を出しますが主人公は高校生のショーンです。
つまり、この作品まではドムとブライアンを中心とした凄腕ドライバーたちの活躍を描く第4作以降のシリーズと異なり、一作品ごとに設定を生かしつつ全く別の作品だったのだと思われます。そして、この3作目ではストーリー上の都合でハンを殺してしまいました。
しかし、第4作以降ではハンは何食わぬ顔で登場したので、最初は「あれ?」となっていたわけです。
今回の作品でシリーズ中のそれぞれの作品の時系列での位置付けが一応矛盾なく説明され、ハンの死もうまくストーリーに活用されました。
ポールは亡くなったが
撮影の途中でポール・ウォーカーが交通事故により他界するという不幸がありました。まだ半分も撮影が残っていたそうです。二人の弟が代役を務め撮影を終了したとのことですが、私にはどこで入れ替わったかわかりませんでした。よく見ると顔は似ていますが、見間違えるほど似ていないのですが完全にブライアンでした。
最後のブライアンが子供と遊ぶ姿を見ながらみんながいろんなことが変わってきたと感じ最後黙ってドムが去るシーンなどはポールがなくなったことを踏まえて作られたシーンでしょう。が、ストーリーも変にブライアンにフォーカスを外すこともなく、きちんと二人に主人公が描かれています。
まぁ、最後のシーン見るとブライアンはこの作品が最後なのかなという気がしますが、次の作品も制作されることが発表されているのでどんなストーリーになるか楽しみです。