NDロードスター 試乗

カテゴリー:  Automotive タグ:  mazda roadster test drive

新型のNDロードスターを試乗してきました。

唯一の試乗車がAT車だったのは残念です。

乗ってみて、FR車としての素性はとってもよくできていると思いました。

BRZ/86とはまた違って意味で FRの楽しさを味わえる車で、しかもそれをあまり高い次元の領域でなくとも普通の人が普通に運転する領域で楽しめる車です。

試乗はできていませんが、この素性の良さを味わうのであれば、MT車でスタビライザーやLSDなんか余計なものが付いていない Sグレードがでシンプルに乗るのが良いんでないかと思いました。

本当はオープンの状態での運転を試したり、ボンネット内を確認したりしたかったんですが、ディーラーの「どうせ買わないんでしょ」的な応対に負けて帰ってきてしまいました。まぁ、新車のWRXで乗りつけたら仕方ないか。

エクステリア

ここ数年国産メーカーでは群を抜いたデザイン力を見せているマツダですが、その中でも素晴らしいデザインです。

CX−3、アテンザ、アクセラ、デミオ、CX−5で貫いている「魂動デザイン」とはコンセプトが違うようですが、格好良さは共通したものを感じます。アルファロメオなんかよりカッコよくなったんじゃないでしょうか。エッジの効いたフロントからボンネットフード、ドアを通ってリアフェンダーの膨らみに抜けていくなだらかな曲線は、無駄がなくそれでいてその性能を予感させてくれるようです。

テールランプやリアはちょっと残念な感じですが、全体的によくまとまったデザインです。ホンダのS660のような頭の悪そうな子供っぽさを感じさせないのは、さすがに四代ロードスターを作り続けているマツダらしいです。

インテリア

シートに座ってみるとさすがに狭いですが、座った時の包まれ感はこういった車ならではで、シートのホールド性もよく着座位置もしっくりしてペダルとの位置も収まりがよいです。ペダルはオルガン式ですが違和感はありません。NCよりかなり運転しやすいポジションになりました。乗り降りはそれほど苦になりませんでした。きっとドアの開き方やルーフの位置がよく考えられているのでしょうね。

着座位置はさすがに低いですが、BRZ/86のように異次元の低さに驚くような印象はありません。適度に小さな車体と相対的な視線のせいでしょうか? 確かに視線は低くスポーティな雰囲気ですが、自然に運転することができます。

メーターは三連で、真ん中はもちろんタコメーター。スピードメーターは200Km/hまでメーターがありました(1.5Lのくせに)

AT車はセンターにドライブモードを変更するダイヤルがあります。個人的にはこの排気量でこういった性格の車に、こういうギミックをあれこれつけるのはまちがっていると思いますし、デザイン的にもここだけ浮いていました。

インテリア全体はシンプルだけど品よくまとまっていて、欧州車だと言われれば「そうかな」って思うぐらいには来てますね。

試乗

走り出してみると、最初に感じるのは車体の剛性感と後輪駆動です。 後輪駆動の車は本当に減ってしまいましたが、BRZ/86やスカイラインなどより「後輪で蹴ってる」感はすごく感じます。乗り出してディーラーから道路に出るためちょっとハンドルを切ってアクセルを開けた瞬間に「おお!」という感じです。そして、後ろから押される感と同時に、トラクションで生じた前に進む力を車体の剛性がよく前輪に伝えてる感じが乗っていてもすぐにわかります。両者が相まって、「FR車に乗ってるんだ」とすごく感じさせてくれます。

乗り味的には、NCの延長戦上にあるような気がしました。キリキリ走らず、楽しみながら流そうよって雰囲気です。ただ、車重が1トン近くまで削ぎ落とされているので、NCよりも軽やかさは確実に上です。そして、足回りも思った以上に柔らかいので、乗り心地もソフトです。スポーティーではありますがスポーツカーとは違います。

ATは残念ながらSkyActiveではなくアイシン製らしいです。ただ、自動ブリッキングなども付いていて、それなりに楽しめます。スポーツモードにすると、マッピングが変わってさらに高回転を使うようになるのですが、試乗コースのせいか個人的に不要な機能に思えました。

エンジンは、音はおそらくチューニングされていていい音がするのですが、運転して楽しいエンジンかというと今ひとつです。高回転まで回しても気持ちよくない。

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