書評:アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝
今更ですが、暇つぶしに読んでみました。
自伝となっているけれど、実際にはウォズの口述を本にしたもの。結構話が矛盾していたり、思い違いがそのまま出ていたりします。まぁ、リアルの話しているのだなと思えます。
あの頃に一人でApple IIを設計してROMも書いてBASICもハンドアセンブルで書いたのはすごいと思っていたけれど、ティーンの頃から当時は手に入らない高価な部品を使って何度もコンピューターを設計と過料を繰り返し頭の中でやっていたというのはやっぱりすごい人だと思う。この人のシンプルな設計と思想はApple IIの美点となってよく表れています。
一般にはスティーブ・ジョブスは知っていてもウォズは知らないという人が大半で、一部の人は「Appleを創ったのはウォズでジョブズは口が上手いだけ」と思っている。ウォズの話を読んでいると、ウォズの優れた設計のマシンを、あの形にして今のパーソナルコンピューターの形にできたのはジョブズがいたからだとよく分かる。まさに奇跡のような話に思えます。
「アップルを創った怪物」ってウォズのキャラとなんとなく似合わないタイトルですね(原題は”Computer Geek to Cult Icon”)。愛嬌のある顔で「一生エンジニアでいたい」という彼にはとても共感しますし、Appleのサクセスストーリーの中でわりと珍しい善人です(唯一かも)。しかし、本書を読むと、怪物は言い過ぎだけど、すごいエンジニアなんだというのがよくわかります。
という程度に認識は甘かった。
I am totally interested in hearing such things even after all these decades. I awoke one night in Quito, Ecuador, this year and came up with a way to save a chip or two from the Apple II, and a trivial way to have the 2 grays of the Apple II be different (light gray and dark gray) but it’s 38 years too late. It did give me a good smile, since I know how hard it is to improve on that design.
best, Woz
Woz’s take on the Apple 1’s noisy -5 volt supply
40年近く経った今でも、夢で当時のマシンを改良しているとは……「怪物」です。