オンラインバックアップ再考(JungleDisk編)

カテゴリー:  Tech タグ:  backup software

JungleDiskが動作不能に

MacOS X βテスト参加のためYosemiteを自宅のMacにインストールしたら、それ以降 JungleDiskが起動しなくなってちょっと困ってしまいました。いい機会だと考えて、オンラインバックアップを見直してみましょう。

我が家のバックアップ環境

まず、我が家のバックアップ環境ですが、2つのバックアップを運用しています。HDDの完全なローカルでのコピーと、重要なデータに絞ったオンラインのバックアップです。

完全なHDDのコピーはSuperDuper!を使って毎週自動スケジュールで作成しています。現在ディスク容量は250GBくらいですが、最初だけ気合を入れてコピーすればSuperDuper!は差分だけコピーする機能があるので2回目からは大して時間も掛かりません。

このアプリを使っているのは、boot可能なディスクを簡単に作ってくれるからです。誤って消したファイルも簡単に取り出せますし、HDDが破損してもバックアップ先からbootして取りあえずのMacを使い続けることができ、そこから復旧作業も可能になります。

この方法の問題は、

1世代のバックアップしか持たない
タイムマシンと違ってバックアップは最新の1世代だけです。このため、次のバックアップが走ってしまうと、全て同期されてしまします。HDDの破損への対応などにはよいのですが、個別のファイルのバックアップという意味では少しリスクがあります。

ディスクの効率が悪い
この方法の場合、500GBのHDDのバックアップを作ろうと思ったら、たとえ半分の 容量しか使っていなくても同等の500GBのディスクを用意する必要があります。 わたしの場合、作成している音楽ファイルはプライマリーのディスクの収まらず 外付けのディスクを使用していますが、そうするとバックアップにも2台のディ スクが必要となります。

同じロケーションのバックアップである
当たり前ですが、同じ自宅内でのバックアップになります。高速にバックアップ と復旧ができますが、例えば災害で部屋ごと破壊されるなんて状況には対応でき ません。

結局、このバックアップは主な目的はHDD破損への対応として、データ(主に音楽作成データ)のバックアップにはJungleDiskでのオンラインバックアップを併用するというスタイルになりました。

オンラインバックアップ:JunglDisk編

JungleDisk Desktop

JungleDiskは現在はストレージサービスが付いていますが、わたしが購入した当時は自分でAmazon S3のセットアップしてそのUIとして機能するという感じでした。サイトにログインすると月1ドルのJungleDiskPlusへの移行を促してきますが、当時は売り切りのLifeTimeライセンスだったので移行せず使ってきました。

JungleDisk Desktopのライセンスはすでに購入済みなので、運用に必要な費用はAmazon S3の料金だけになります。音楽データのバックアップで入れっぱなしでほとんど取り出さず、10GB程度の容量を運用すると月200円程度です。

もちろん、データ量が増えていけば料金も上がっていきますが、逆にいうと金を払えば柔軟にデータ量の増減に対応できるとも言えます。

自動で決まったフォルダをバックアップする機能もありますし、マウントしてディスクのように使うことも可能です。もちろんS3の機能で暗号化も可能です。

こう考えると経済的にはなかなか魅力的なソリューションです。現在はMacOSがβ版なので問題が出ていますが、Yosemiteが出る頃には解決しているでしょうし。

ただし、JungleDiskはS3を使ってファイルを独自の形式で格納しているようで、WebからS3のBucketは見えるのですが意味のわからないフォルダに分割されて管理されているようでJungleDiskを通さずにアクセスするのは厳しそうです。 つまり、こういったことがあるとバックアップが取りさせないリスクがあります。

JungleDisk Plus

最近のJungleDiskはソフトウェアの売り切りからサービスへとビジネスモデルを変えたようで、月額の利用料を払うという形態に変わっています。昔からのライセンスオーナー向けには、一部のサービスだけ切り出し月額1ドルで提供されるJungleDisk Plusというサービスが提供されます。

これを利用すると、大きなファイルの変更部分だけ転送するIncremental UploadやUpload Resume、Webインターフェイスがサポートされるようになります。

わたしが使う音楽はLogic Proを使っていますが、データファイルは「パッケージ形式(実はフォルダ)」で保管されます。Mac特有の形式で不安なのでディスクイメージ形式にアーカイブしてバックアップしていますが、大抵500MBくらいになります。ちょっと手直しすることも多いのでIncremental Uploadは転送量の節約に効果がありそうです。

Webインターフェイスも今回のようにJungleDisk Desktop自体が不具合がある場合に、ブラウザがあればファイルが取り出せるというのは良いようです。

あとはこれだけの機能に毎月1ドル出す価値があるかどうかです。

ちょっと微妙なところですね。

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