書評:とっぴんぱらりの風太郎
久しぶりの万城目氏の作品『とっぴんぱらりの風太郎 』です。
書店で見て買おうかと思ったのですが、あまりの大作具合に持ち歩きに困りそうだったので見送っていました。Kindle版がなければ買わなかったでしょう。良い時代になった。
作者初の時代物で、適当そうなタイトルの割りにちゃんとした時代背景もしっかり描かれておりストーリーもシリアスな忍法帖といった雰囲気。どちらかというと忍者としてもぼーっとした主人公が最後ピリリと引き締まるのも作者らしい展開。
長さを感じさせない緩急の面白さで、時代劇とファンタジーの融合した良作でした。