Tail Of Mavericks
ついにMac OS X もネコ科を卒業してしまった。
早速自宅用に導入したが、アプリが大量にアップデートとなりSafariでGoogle AppsのGoogle Driveが日本語モードでうまく起動しない意外は特に問題は出なかった。
週末ちょっとゆっくり眺めてみた。
Mavericksの新機能
Appleのサイトにある「Mavericksの新機能」のアイコンを見てると、なんとなく色分けしたくなった。
青い部分は「Mac OSXのiOS化」とも言える部分だ。iOSで実現している機能、あるいはそれと協調できる機能が強化された部分だ。一般のユーザーにとって一番目について一番恩恵があるのはこの部分だろう。iBooksはKindleとどっちを使うか悩ましいところだ。Mapが連携できるのは意外に便利で、Macでじっくり行き先を確認しておいてiPhoneに転送して道案内を使うとかという使い方が簡単にできてしまう。カレンダーはiOS7になって使いにくくなったが、こちらはすっきりしたiOS7を踏襲した色使いのデザインだけれどずいぶんと使いやすくなった。
赤い部分はOSというより主にアプリで実現できている部分でサードベンダーのアプリの追従して強化した部分とも言える(別に「追従」を悪いとは言っていない)。Safariは他のブラウザの機能を追いついた。Finderやタグの機能は Path Finderなどのよい所を取り込んだと言える。iCloudキーチェンは1Passwordでできていた機能。
OS本体の機能強化って?
こう考えるとOS本体の機能強化って緑の部分だけじゃない?
マルチディスプレイは自宅に環境がないので使っていないので「先進テクノロジー」の部分を見てみよう。
一つはエネルギーマネージメント関連。仕事で使用しているMacBook Airに導入できれば消費電力がどれくらい抑止できるか体感できるが、まだオフィス環境では使用許可が出ていない。自宅はiMacなので効果のほどは不明。
もう一つはメモリ圧縮技術を使ったメモリ管理。実際自宅のマシンでメモリ監視ツールで見ていると、トータルメモリーが9GBとかになったりする。うちのマシンは8GBしかメモリ搭載してないよ〜。しかし、懐かしいな。昔DOSの時代に640KBの壁に悩んでたとき、メモリを圧縮してメモリー効率を上げようってツールが結構ありました。ってことで、これもアイディアは使い古されたもの。
インパクトなくね?
こうして見ると、どうもインパクトないんだよね。これまでも、小さな進歩にとどまったバージョンアップはあったけれど、JuguarからMountain Lionまでもう少し新機能に一喜一憂したものだ。
しかし、これはある意味仕方ないことかもしれない。今のAppleの関心事はiOSであってMac OSXはそのUser Experienceをいかに「パソコン」上で再現するかという方向での進化を始めている。モバイル機器やWebの進化によってOSの重要度が相対的に薄くなったのは事実だし、時代もそういうことを気にしなくなっている。事実Windows8.xなんてわたしは何の関心もなくなった。
もうAppleはOSX の深部に手を入れることはないのかもしれない。Mac OSXのコアであるDarwinはFreeBSDをルーツとしているが、そのFreeBSDの創始者であるJordan Hubbardが2001年からAppleに入社してMac OSXに関してはディレクターの役割を果たしていた。その彼も7月に退社している。こんなところにも、もうOSって主役じゃないのね?感がにじみ出ているではないか。
イヌ科説
Mac OSXはずっとネコ科動物の名前を呼称として採用していた。
今回は"Mavericks"。カリフォルニアの地名だと言う。確かに海岸の地名だ。しかし、この地名は3人のサーファーが大波に乗った地域である事に由来していて、それは3名の飼っていた犬の名前なのだそうだ。"maverick"で「一匹オオカミ」的なニュアンスもある。
個人的には、これからのネーミングは「イヌ科」つながりと見た。どうでもいいけど......