兵庫県知事問題:「一死をもって抗議する」は本当だったのか
先日「兵庫県知事問題について」という記事で次のように書いていましたが、やはりヤバい情報が出てきたようです。
「一死をもって抗議する」と書き残したとされますが、どの報道を見ても 「遺族からのメールには、前県民局長の言葉として」と間接的な伝聞でしかなく 本当に抗議を意図した行動だったか確認できません。
このような元西播磨県民局長・渡瀬康英氏が残したとされる言葉を残したとされる 「家族からのメール」についての疑念がやっぱり出てきました。
Notes Inegales - 「兵庫県知事問題について」
問題のX(Twitter)のツイート
以下が問題の情報です。
問題は、「一死をもって抗議する」と伝える家族のメールの送信前に、兵庫県議会議員や産経新聞がメールの内容を把握していた可能性があるということです。
うーわ
— ねこぽん@通知は半分以上が間引きされてる (@aradnekopon) December 4, 2024
またヤバイの出て来た・・・
自殺した県民局長の妻が百条委員会宛に遺書メール投書の時刻は「7月12日14:02分」
何故かその前の「7月11日早朝05時」に産経新聞がそのメールの中身を報じてる
実質7月10日には産経がこのメールの中身を知ってた事になる
その記者は産経新聞の喜田… https://t.co/6OKOKlQ6jc pic.twitter.com/Ndzh40PI3X
問題の検証
時系列で確認してみましょう。
喜田あゆみ氏による産経新聞記事(2024-07-11 05:00)
次のような記事を、2024年7月11日午前5時に掲載しています。
関係者によると、男性は7日夜、同県姫路市内で亡くなっているのが見つかった。自殺とみられるが、百条委について「最後までやり通してください」などとするメッセージを残していた
産経新聞 「<独自>「百条委員会やり通して」知事告発の兵庫県元幹部が死亡前にメッセージ残す」
一応スクリーンショットも貼り付けておきましょう。
元兵庫県議会議員 竹内英明氏のブログ記事(2024-07-11 07:00)
以下は元兵庫県議会議員 で百条委員会のメンバーだった竹内英明氏のブログ記事ですが、2024年7月11日午前7時に 上記の産経新聞の記事のスクリーンショットは貼り付け上で次のように掲載されています。
故人の遺志を踏まえ、私も行動する。
兵庫県議会(姫路市)竹内ひであき「Web版ひであき日記」「<産経新聞・独自>「百条委員会やり通して」知事告発の兵庫県元幹部が死亡前にメッセージ残す」
故人が何を思い、何を考えていたか。私に伝えられていたこともある。背中に背負ってやり遂げる。
こちらもスクリーンショットを貼り付けておきましょう。
なお、竹内氏は11月18日に一身上の都合を理由に議員を辞職されています。 同じ会派に所属する議員は、「知事選挙の最中にインターネットでことばの暴力が拡散され、家族を守るために辞職した」と述べているようです。
ご家族のメール (2024-07-12 14:02)
以下がご家族のメールと言われているスクリーンショットです。 これは上記の竹内英明氏が自らブログで公開されているものです。
送信日は、2024年07月12日 午後2時 です。
問題のまとめ
本来は(1)家族によるメール送信、 (2)県議会による公開、(3)報道機関による報道となるはずですが、 この件に関しては全く逆で、まず報道がなされ、議員による拡散があり、翌日の午後になって実際に家族がメールを出されています。
多くの報道では、元西播磨県民局長・渡瀬康英氏の「最後までやり通してください」というメッセージを残したことは家族のメールで伝えられたとされていますが、実際にはメール送信前に産経新聞の喜田あゆみ氏は「関係者」の取材で把握しており記事にしています。
ご家族のメールの印象からは渡瀬氏は家族に書き残したように思えますが、喜田あゆみ氏の記事では「ご家族」ではなく「関係者」の取材でわかったこととされています。
以下は私が抱いてしまった疑念です。
- 渡瀬康英氏の自死の理由を「知事への抗議」とする工作をした「関係者」がいるのではないか
- 工作の一環として「関係者」は喜田あゆみ氏に情報をリークしたのではないか
- 竹内英明氏のブログ記事のタイミングを考えると、「関係者」あるいは喜田あゆみ氏と連携していたのではないか、あるいは「関係者」自身ではないか
- 時系列で最遅となる「ご家族のメール」は、本当に家族だけ作成されたものか、「関係者」または喜田あゆみ氏による干渉はなかったのか
結局のところを自死の理由はご本人にしかわからないことだと思いますが、 現在判明していることを総合すると客観的には渡瀬康英氏の自死の理由は自身の不適切な動画や文書が 公になることを苦にしたと理解するのが自然です。。
自死が「抗議」であったとする主張はこの家族のメールにあるご本人のメッセージのみを根拠として 主張されています。
ところが、上記の経緯を見るとご家族のメールの作成経緯に疑念が残ります。
故人の思いを他人がなんらかの理由で曲げて拡散しているのだとすると、気分のよい話ではありません。