iTunes Match始まる
日本でサービスが始まるとは夢にも思わなかったiTunes Matchのサービスが始まりました。 早速人柱としてサービスを購入してみました。
その中で分かった導入後に起こるiTunes Matchのプロセスと障害、そしてそのメリットについて考えてみました。
iTunes Matchの導入
iTunesから購入してiTunes Matchをオンにすると、曲のスキャンが始まり曲情報がストア に送信されます。その後、曲情報がストア側の曲情報とマッチされ、マッチした曲はストアの持つ曲データが使われマッチしなかった曲はクラウドにアップロードされるようです。
クラウドとの同期が完了すると、iOSにも勝手に曲が配信されていたりします。
ちょっと障害
サービスが始まった直後で曲のアップロードなどが集中して障害が起きてるようなのでそ れが原因かもしれませんが、自作の曲がごっそり消えてしまいました。
iTunes Matchの処理に時間がかかるので、自作の曲をiTunesに登録しタグ情報を編集して いたのですが、「ゴラァ、同期前に変更したりすると消えちゃうぞ」的な警告が出ました。 「今作った曲だし消えてもまた追加するからいいわ!」って無視してたのですが、消えた のは登録した曲以外の曲全部でした。あぁ。バックアップから戻しましたが。
メリットは何よ?
はっきり言うと「ロンダリング」です。 そうサービスは、iTunesに保存してあればどのiOS機器からでもクラウド経由で楽曲が聞 けるというのがメインのように見えますが、重要な点はiTunesに利用権がある楽曲はクラ ウドにアップロードすることなくiTunes ストアの高品質の曲データが使われる点です。 そして「iTunesライブラリの曲が保管されている」ことを以て「楽曲に利用権がある」と 見做しているようだという点です。
つまり、10年前に所有のCDからエンコードしたビットレートが低い曲であろうと、何かよ からぬ経路で入手したMP3ファイルであろうと、iTunes MatchでマッチすればAppleが提供 する真っ当なAAC 256kbpsの高品質な楽曲ファイルに置き換わるということです。解約時 にダウンロードさえしていればそのまま楽曲ファイルは手元に残るようだから、つまりこ れでライブラリがきれいになってロンダリング完了ということです。
実際には「マッチ」しないと上記のようなことは起こらないのですが、私のライブラリで は4,000曲くらい保管されており多くは所有しているCDからエンコードしたものです。大 体7割くらいはマッチしたようです。 「iTunes Matchの登録方法 」によると、
- iTunes Match で利用できるのは、最大 25,000 曲です。
- 200 MB を超える曲ファイルは iCloud にアップロードされません。
- 2 時間を超える曲ファイルは iCloud にアップロードされません。
- デジタル著作権管理 (DRM) で保護されている曲は、お使いのコンピュータでその コンテンツを再生できる場合を除き、マッチせず、iCloud にもアップロードされ ません。
- AAC または MP3 としてエンコードされた曲で、一定の品質基準を満たしていない 曲は、マッチングされないか、iCloud にアップロードされません。 ということです。 最後の「一定の品質基準を満たしていない」とはビットレートが96kbps以下の場合のよう です。
「iTunesライブラリの曲が保管されている」=「楽曲に利用権がある」ということで利用 権のあるなしに関してはユーザに任された形ですし品質の下限もあるので、「ロンダリ ング」は言い過ぎかもしれませんが、よく日本のレコード会社は許したなぁというの最初 の印象でした。まぁ、3,980円という価格からそういった版権にかかわる費用が分配され ていくのでしょうが。