読了『舟を編む』
本屋大賞ということで買ってみました。
三浦しをんという作家は初めてでしたが、辞書編纂なんて職業を題材に据えるセンスはすごいなと思いました。 作者はこの題材を手にした時点でもう物語は完成という自信を持てたでしょう……という勝手な想像をしてしまうくらい、この題材選びがこの小説にとって肝だろうと思います。
物語のほうは、成長の物語であり、コメディ要素もあり、ボーイ・ミーツ・ガール的なエッセンスもあり、よく出来ているとは思いますが、所謂「ライトノベル」という印象。そのまんまの枠組みで別の職業でも似たような小説は書けそうです。ただ、映画などにすると映えそうなストーリーだと思います。本屋大賞ということで、きっと来年にはそういう作品が出来ているでしょう。